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立ち上がる猛牛
第六話 勝利の栄冠その一
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なくテレビで常に偉そうに喚く不倫の話では浮気をされた男が悪いと言い放つガチャ目でスキンヘッドの狂人もそうであるがこうした輩に巨人以外のチームのことがわかるのだろうか。巨人以外のチームは全て憎悪しているというが結構なことである。そこまで強い憎しみを持っていればさぞかしそこにあるモラルは著しく低いであろう。そういえばこの輩も北朝鮮が大好きである様であるがどうも巨人は北朝鮮と似ている様だ。独裁体制であることは同じだ、偏向しきっていて洗脳してくる宣伝等。日本人そして野球を愛する者はまず巨人の実態を知らなくてはならない。
 だがパリーグのペナントそしてこうした決戦の時は巨人がいないのでそうした偏向はなく正当な報道が為される。だからこそ近鉄と阪急も正当に分析と評価が為されてそのうえで議論が為されていた。前述の落語家モドキやスキンヘッドの男の様に巨人しか頭にない連中にこの様なことは出来ない。尚このシーズンでは巨人は五位だった。しかし巨人がやったことを考えるとこう思う者がいるのではないだろうか。巨人には無様な負けがよく似合う。少なくとも太宰治が巨人を見ていればどう思うかは想像する価値があるだろう。倫理観は確かであり偽善を嫌いそれを見抜く目はあった。そうした人物ならば巨人を否定していたのではないだろうか。
 その十月十三日大阪球場でだ、西本は先発を誰にすべきかと考えていた。
 セオリーでいくとエースの鈴木だった、このシーズンは十勝止まりと彼にとっては不本意なシーズンだった。やはり左腕の痺れが尾を引いた。
 その鈴木にすべきか他の誰かかと考えていた、その彼にだ。 
 投手コーチの真田重蔵、かつて松竹で今もセリーグ記録となっているシーズン三十九勝の記録を達成し現役生活通算で一七八勝を挙げノーヒットノーランを二回達成している大投手だった。コーチとしては確かな指導力とピッチャーの能力を見抜く目が評価されていた。その真田が推したこの試合での先発はというと。
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