147部分:第十八話 炎の剣その四
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第十八話 炎の剣その四
「だがそれよりもトレミー」
「うむ」
また顔を見合わせて頷き合う二人だった。
「来ているようだな」
「そうだな。今すぐではないがな」
「来ている!?」
「まさかまた一人ここに」
「そうだ」
アステリオンは今の自分達の言葉を聞いて一斉に警戒しだした青銅の者達に対して告げたのだった。それはトレミーもまた同じ顔をしていた。
「狂闘士がまたここに来ようとしている」
「この殺気に満ちた小宇宙」
それこそが彼等狂闘士の特徴となっていたのだった。聖闘士のそれとは違う攻撃的でかるあまりにも刺々しい小宇宙、それこそが狂闘士の小宇宙となっていた。
二人はその小宇宙を感じていたのだった。だからこそ今警戒していたのだ。それに備えて。
「シュラ様、ですからここは」
「お急ぎを」
「わかっている」
シュラは二人のその言葉を背中で受けながら静かに頷いたのだった。
「それでは。ハルパスを倒しそのもう一人も」
「あいつか」
バドはバドでその小宇宙を感じ取っているようであった。顔が如何にも面白くなさそうなものになっていた。
「余計なことを。だがいい」
「いいというのか」
「あいつが来る前にカプリコーン」
シュラに対して言うのだった。
「貴様を倒せばそれで済むのだからな」
「そうか。それではだ」
「受けるがいい。このハルパスのバドの炎」
言いながら右腕に持つその剣を振りかざしてきた。そして。
「ゴルドファイエル!」
「むっ、やはり炎が!」
「しかもただの炎ではない!」
シュラの後ろにいる聖闘士達はそれぞれその炎を見て声をあげた。その炎は。
何と黄金色の炎であった。黄金色の炎がバドの剣から放たれそのうえでシュラに向かう。炎は黄金色の帯となり一直線に彼に向かって来たのだった。
「さあ、カプリコーンよ!」
バドは己の炎を放ったうえでシュラに対して問う。
「このバドの炎、どう防ぐ!」
「防ぐかというのか」
「炎は何もかもを焼き尽くすもの」
己が操るものだからこそ絶対の自信を持っているのがわかる言葉だった。
「これを防ぐことはできまい。如何に黄金聖闘士であろうとも!」
「できると言えば?」
「何っ!?」
今のシュラの言葉に対して眉を動かした。
「できるというのか?私のこの炎を防ぐことが」
「俺には俺の防ぎ方がある」
彼は言うのだった。
「このシュラのな」
「面白い。なら見せてもらおう」
バドも彼の言葉を不敵に受けたのだった。
「貴様のその防ぎ方をな」
「では見せるとしよう」
今シュラは己のその右腕を構えるのだった。
「このシュラの防ぎ方をな。見るのだ」
言いながらその右腕を再び手刀にしてそのうえで前に突き出した。それは丁度バドの炎が彼
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