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【WEB版】マッサージ師、魔界へ - 滅びゆく魔族へほんわかモミモミ -
第一章 開業
第4話 事情
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。だいたい事情はわかったよ」
「そうか、さすが私の奴隷だ。理解が早い」
「さすがですわ」
この開業話、前向きに話を進めていきたいと思った。
だが、懸念していることについてはここで伝えておくべきだろう、とも思った。
「ええと、事情はわかったし、やってみたいとも思うんだけど。心配なこともあるね」
「心配なこと?」
「うん。ぼく、人間だけど。それは開業する際にマイナス要因にはならないの?」
「ふふ。なるどころか、特に説明なくマコトがこの屋敷から外に出たら、すぐに殺されるだろうな」
「だからさ。そういうのって笑いごとじゃないでしょ……」
「まあ、心配だというのはよくわかる」
「まだ死にたくないからね」
「ふふふ。そのあたりの社会的な問題はすべて私がなんとかする。任せるがよい」
「大丈夫かなあ」
「大丈夫だ。さっそく明日ここを出発してお前に王都を見てもらおう」
……え?
「いやいや。出たら殺されるって今言ったばかりじゃないの。なのに何も手を打たないまま、いきなり明日出発って」
「私がなんとかする。安心するがよいぞ」
もう嫌な予感しかしない。
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