暁 〜小説投稿サイト〜
IS―インフィニット・ストラトス 最強に魅せられた少女
第10話 私、観戦します。
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力を持っている。才能って恐いね。

鈴も負けてはいない。上手く弾いて一瞬の間隙を作ると双天牙月を連結。力任せの一撃で無理矢理距離を抉じ開けた。そのまま退がる鈴。織斑はチャンスと見たか追うけれど………鈴のが一枚上手かな?

甲龍の特徴的な非固定浮遊部位(アンロックユニット)が一瞬強く発光する。次の瞬間、轟音と共に織斑が弾き飛ばされた。織斑の顔には明らかな困惑の色がある。そんな隙を鈴が見逃す筈もなかった。

ドゴゴゴゴゴゴゴォォォン

…………いや、撃ち過ぎじゃない?

空間にエネルギーを加え、仮想砲身を形成、余剰エネルギーを用いて圧縮した空間その物を不可視の砲弾として射出する、甲龍の第三世代兵装、衝撃砲《龍哮》。その連射が白式を全弾捉え、シールドエネルギーを大きく削った。

恐らく半分を割り込むかどうかといった所か。吹き飛ばされつつも、何とか体勢を立て直したら織斑の目の前には、瞬時加速で距離を詰めた鈴と、振り下ろされつつある双天牙月の刃があった。

間一髪、雪片弐型を割り込ませる事に成功する織斑。しかし、衝撃までは防げず、ノックバックの勢いを利用して距離を空ける。すると追撃で飛んでくる双天牙月。回転しながら突き進むそれを危うい所で回避する。

完全に鈴のペースに呑まれたね。殆ど無傷の鈴に対して後がないじり貧の織斑。元の実力差もあるが、これだけ大差が開くと精神的にもかなり厳しい。あらゆる勝負事で当たり前の事だが、勝てないって思った瞬間敗けは確実になる。

……………ま、あのいっそ無神経とでも言うべき図太さを持つ織斑に、そんな普通の可愛げのある反応が期待できるかと言えば全くの否なんだけど。

案の定というか何というか、織斑は一瞬たりとも萎縮せず、それどころか瞬時加速を使って一気に勝負にでた。当然、そんな直線的な動き鈴が衝撃砲で…………いや、アレは!!?

なんとビックリ。織斑は零落白夜を盾の様に制御して発動。衝撃砲の砲弾をすべてかき消したのだ。よくもまあそんな事思い付くね。

しかし、鈴も黙って見てる訳じゃない。衝撃砲を撃ちつつも全力で後退している。元々距離が離れていたのも幸いして、どうにか間合いの外側を維持出来そうだ。

けれど織斑は止まらない。届かないと分かってる筈の剣を振り下ろす……………いや、違うわね。成る程、雪片弐型は確かに届かない。でも、零落白夜はエネルギーの刃だ。つまり………“間合いをのばせる”。

当然、エネルギーの消費は比べ物にならないだろうけど、織斑には……正確には白式の零落白夜には関係ない。何故ならあれは、一撃で試合を決めることが出来るのだから。

驚愕に目を見開く鈴に、光の刃が迫る。そして、そのシールドバリアーをかき消し、甲龍の装甲を捉えようとした瞬間だった。

私がソレに気付
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