本質
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『まずはゲームに先立ち、ルール説明を始めさせていただきます。が、その前に・・・』
まずはゲームのルール説明かと思っていたら、突然目の前にいたはずのシェリアとトビーさんが宙に浮く。
「え!?ちょっ・・・」
「何これ!?」
しかし、それだけでは終わらない。続いて後方に残っていたサブたちも一斉にその場に浮き始める。まるで無重力状態になっているかのような、そんな光景が辺りに広がっており観客たちは驚愕していた。
『最初にフィールドの作成を行わせていただきます。しばらくお待ちください』
司会者がそう言うと、真下の広場にプレハブほどの大きさのボックスが二つ、そしてそれを囲むように同じようなボックスが八つ出現する。
『フィールドの準備が整いました!!続いて選手の皆さんを所定の位置に転送いたします』
それと同時に、目の前の景色が宙に浮いていたものから変わる。驚いて辺りを見回すと、そこは部屋のように四方を囲まれており、目の前の窓を見ると中央に先程見たばかりの二つのボックスがあることから、自分たちがセッティングされたボックスに転送されたのだと理解できた。
『現在中央のボックスにはプレイヤーの二名が、その他のボックスにはサブの皆さんがランダムに入室しております。それでは!!一通りの準備が終わりましたので、ルール説明に入っていきます!!』
念のため窓から他のボックスの様子が見えないか覗き込んで見る。だが、やはりと言うべきだろうか、どこに誰がいるのか全然見えない。それどころか中央のボックスには窓すらつけられていないので、どちらがどちらのプレイヤーなのか見出だすことが出来ないようになっていた。
『ルールは簡単!!最初にこちらからお題を出題します。プレイヤーの二名にはそれに対して回答を行っていただきます。サブの皆さんには、ビジョンに映された二つの回答でより“共感”できる方へ投票してもらい、より獲得票数の多いチームの勝利となります』
プレイヤーの考えがどれだけの人と共感できるかを競うゲーム。だから《共感度ゲーム》か・・・ようやく理解できたよ・・・
「でもこれって・・・」
しかし、ルールを聞いてあることが頭の中をよぎった。このゲームの本質は・・・
『確認なんだけど、ビジョンに映されるのはプレイヤーが書いたものがそのまま表示されるの?』
一人であることを考えていると、聞き覚えのある声が部屋の中に響いてくる。そちらに視線を向けると、スピーカーが部屋の隅に取り付けられてあるのを発見する。よく見ると部屋にあるテーブルの上にマイクが置いてあり、そこから質問できるのだと認識した。
『いえ、魔水晶ビジョンには二人の回答のみを文字で表示します。どちらがどちらのものかはわからないように文字も統一するこ
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