143部分:第十七話 グランドキャニオンへその六
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「それでは貴様はやはり」
「このシュラの目を誤魔化すことはできはしない」
シュラは冷静そのものの声で正面に対して言うのだった。
「今の手刀はほんの余興。次は手加減はしない」
「ふむ。噂に聞こえたカプリコーンのエクスカリバー」
声と共に聖闘士達の目の前で何かが出て来た。
「やはりその鋭さは侮れぬか」
「むっ!?出て来たか」
「そうか。それが貴様の姿か」
「如何にも」
赤黒く輝く戦衣を全身に纏った男がそこに現われたのだった。
黒く長い波がかった髪に細面の尖りきみの顔に大きいが切れ長の目をしている。その彼が今シュラ達の前に姿を現わしたのだった。
何よりも目立つのはその右手に持つ剣だった。戦衣と同じその剣は禍々しい光を放ちつつその巨大な姿を誇示しているのだった。
「私がここにいるのは何故だと思うか」
「それは最早言うまでもないことだな」
アステリオンが彼の言葉に応える。
「貴様等狂闘士が我々の前に現われる理由はな」
「それではだ。話は早い」
バドはその右手の剣をゆっくりと持ち上げてきた。そうしてまた言うのであった。
「ここで貴様等聖闘士達全員倒してみせよう」
「このシュラもだな」
「まずは貴様からだ」
シュラに対しても臆することなく言葉を返すのだった。
「カプリコーン。貴様を倒せばそれだけジーク様の御苦労も減る」
「あの男のか」
「八大公の方の御手をわすらわせることもない。私のこの剣でな」
構えながらさらに言うのだった。今アメリカにおける聖闘士と狂闘士の最初の戦いがはじまろうとしていた。双方互いに激しい小宇宙を燃え上がらせるのだった。
第十七話 完
2009・3・11
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