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おぢばにおかえり
第三十四話 あちこちでその十六

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「今はね」
「それで神社の神主さんも」
「神主さん達は昔からよ」
 奥さん、子供さんがいました。
「結婚出来たから」
「宗教、宗派によって違うんですね」
「そう、こうしたこともね」
「そういえば一向一揆の浄土真宗ですけれど」
「そこで一向一揆?」
「はい、ゲームで出て来るんで覚えたんです」
 その浄土真宗をというのです。
「織田信長でやってたらすぐに揉めて一揆起こして頭にくるんで」
「それどんなゲームなの?」
「シュミレーションゲームなんですけれどね」
「寮だとそういうの出来ないから」
 実家にはありますけれど恋愛育成ゲームばかりしています、奇麗な男の子達に囲まれて、っていうゲームが好きです。
「最近はね」
「知らないんですね」
「ちょっとね」
「そうなんですか、それで浄土真宗知りましたけれど」
「あそこは結婚出来るわよ、昔から」
 こう阿波野君に答えました。
「親鸞さんの時からね」
「ああ、そういえばあの人結婚してましたね」
「そうでしょ、あそこはまた違うから」
 昔からです。
「お坊さんでも結婚出来るの」
「本当に宗派で色々なんですね」
「同じ宗教でもね」
「その辺り頭に入れておいたらいいですか」
「学校の授業でも出るし」
 それにです。
「お付き合いもあるから」
「先輩のお家ですと」
「お寺や神社、教会の人達とお付き合いがあるから」
 天理教だけでなく他の宗教の方々とも普通にお話をしたりします、お父さんは神父さん牧師さんと三人で楽しく飲んだりしています。
「知っておいた方がいいの」
「わかりました」
「まあ他の国だと戦争になったりするけれど」
 宗派の違いによってです、欧州なんかではしょっちゅうでした。
「日本はそういうのないから」
「平和ですね」
「宗教でのいがみ合いがないだけね」
 本当にこの分だけだと思います。
「平和なのは確かね」
「いいことですよね」
「ええ、それでだけれど」
 私はまた阿波野君に言いました。
「阿波野君結構宗教のこと興味あるみたいね」
「はい、ちょっと」
「ちょっと?」
「先輩と一緒にいますと」
 また私の方を見て言ってきました、にこにことして。
「何となく」
「そうなの」
「はい、あともうすぐで一周ですね」
「そうね、もうすぐね」
「一周しますといいですね」
 阿波野君はそこにめどう、おみちで言う目標の達成と言うべきものを見ているみたいでした。お顔にそれがで手いました。
「やり遂げたって感じで」
「はい、そうですね」
 こうお話するのでした。
「何とかって感じで」
「回廊一周ってね」
 したことがあるから言えることだと思いますが。
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