第三百六十三話
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第三百六十三話 ステーキハウス
小田切君は研究室においてタロとライゾウからある話を聞いた、その話はどういったものだったかというと。
「ステーキをなんだ」
「うん、八条百貨店のステーキハウスでね」
「食べ放題やってるらしいぜ」
「それはいいね」
小田切君は二匹からその話を聞いて言った。
「ステーキ食べ放題なんて」
「しかもプラス千年で飲み放題」
「ワインとかどれだけでも飲めるってさ」
「余計にいいね」
小田切君は酒の話を聞いてさらに言った。
「お酒までって」
「そんな話を研究室の近くを飛んでいる烏君達が話していたんだ」
「おいら達はそれを聞いたんだよ」
「烏君達はあちこち飛ぶからね」
「しかも情報交換も活発だしな」
「情報網が凄いんだ」
「だからおいら達も知ってるんだよ」
百貨店の話をというのだ。
「だからね」
「小田切君もどうだよ」
「ステーキ食べに行ったら?」
「ワインと一緒にな」
「そうしようかな」
「他のメニューも充実してるそうだし」
「サラダとかパスタもな」
そうした脇を固める料理もというのだ。
「そっちも楽しんだら?」
「行ってみてな」
「うん、それじゃあね」
小田切君は二匹の話を聞いて頷いた。
「行ってみるね」
「そうしたらいいよ」
「ステーキ食べ放題もいいものだしな」
「焼肉と似ている様でね」
「また違うんだよな」
「そうそう、焼肉の美味しさがあってね」
それでとだ、小田切君も言う、
「ステーキにはステーキの美味しさがあるんだよね」
「博士はステーキ派だよね」
「よく食ってるよな」
「小田切君もそうだよね」
「ステーキ派だよな」
「どっちかというのね、だからね」
ステーキ派故にとだ、小田切君も応えてだった。
そのうえで八条百貨店のステーキハウスに行くことにした、彼にとっては胸躍る話であった。それでまた二匹に言うのだった。
「この話を教えてくれて有り難うね」
「いいよ、普通に聞いた話だし」
「お礼には及ばないさ」
笑顔で返す二匹だった、それでお礼はいいとしたのだった。
第三百六十三話 完
2016・8・3
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