11話
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
ある暗い夜道の中、二人の男女がいた。一人は、ツンツン頭の学生、もう一人は170cmに届こうとする背丈を持つ女性。
その二人は決して友達だというわけではない。なぜなら、二人の周りには激しい戦闘のあとがあるからだ。
いや、訂正しよう。戦闘ではない、蹂躙だ。
「づぐぅっ!!!」
ツンツン頭の少年、上条当麻は地に倒れ伏す。直後、自分の手のすぐ真横が神裂の攻撃によって裂けた。
「クソッ!!」
上条当麻は立ち上がる。が、それを見計らったかのように、無慈悲にそれは放たれる。
「七閃」
それは神裂が唯閃という技を使わないために、自分を封印するかのように、作った技。
ワイヤーを操るごくごく単純な技だが、それも聖人という名の兵器が操れば威力は桁違いに跳ね上がる。
ーーつまり速すぎて見ることさえできないのだ。
「ガッ!!!」
圧倒的なまでの力の差。誰がどう見ても上条当麻に勝つ見込みはない。
当然だ、ほんの少しばかり異能に強いだけの学生が常に闇に身を置いてきた神裂に勝てる道理などない。
「もう十分でしょう。」
「あなたが禁書目録にそこまでする理由はないはずです。」
ここが彼女、神裂火織に理解できない部分であった。
上条当麻はまだ禁書目録にであって数日だ。
それも上条当麻がたまたま助けてその後数分で別れた、本当にそれだけの関係だ。
何をそんなに命をかける必要があるのか?だからこそこの神裂の言葉は必然だった。
「な...んだよ。ロボットみてーな野郎かと思ってたのに...」
だが、上条当麻は安心したように笑う。
「あんた、すごくつまらなそうだ。」
神裂の禁書目録に対する思いが友達に対するそれとなんら変わりがなかったからだ。
「その気になれば俺のことなんでぶっ殺していつでもインデックスを連れて行けたのにあんたはそうしなかった。」
やめろ.....と神裂の心が悲鳴をあげる。それ以上をいうな、それ以上は.....と。
「本当はわかってるんだろ?そんなスゲェ力があるのに記憶のねぇたった一人の女の子切り刻んで...どうしてそんな事しか出来ねぇんだ!!!」
確かに上条当麻の手は届かないかもしれないけれど
「私だって!!!」
「本当は傷つけるつもりなんてなかった。歩く協会の結界が生きていると思ったから。他に手立てがなかったのです。こうでもしないと...彼女は生きる事が出来ないから...」
「何言ってーーーー」
「私の所属する組織名は必要悪の協会。禁書目録と同じ組織に所属しています。彼女は...親友でした。」
その想いは
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ