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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―決戦前夜―
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1500以下の墓地のモンスターと、その同名モンスターを特殊召喚する!」

 ならばこちらもそんな明日香に応えて。魔法カード《狂った召喚歯車》の効果により、俺は先程破壊された《チューニング・サポーター》が三体に増殖し、明日香のフィールドには《逆転の女神》が守備表示で特殊召喚された。

 フィールドの《サイバー・エンジェル−弁天−》と同じ属性・レベルならば、他の機械天使が特殊召喚されようものだが、それらは儀式モンスターにより召喚制限に引っかかる。よって《高等儀式術》のためのモンスターだろう、通常モンスターの《逆転の女神》が特殊召喚されたのだ。

「さらに《音響戦士ピアーノ》を召喚し、四体でチューニング!」

 そしてチューナーモンスターたる機械戦士、音響戦士シリーズの一員たる《音響戦士ピアーノ》により、総勢四体のモンスターがチューニングの態勢をとる。《チューニング・サポーター》はシンクロ素材となる時、レベルの変更が可能であり、合計レベルを7とする。

「集いし願いが新たに輝く星となる。光さす道となれ! シンクロ召喚! 現れろ、《パワー・ツール・ドラゴン》!」

 明日香の儀式におけるフェイバリットカードが《サイバー・エンジェル−弁天−》ならば、こちらもシンクロモンスターの代表こと、《パワー・ツール・ドラゴン》が対面する。黄色い装甲の隙間から竜の咆哮が響き、《サイバー・エンジェル−弁天−》を威嚇する。

「ふふ。この子たちも、前回の引き分けを気にしてるのかしら」

「……かもな」

 前回の明日香とのデュエルでは、《サイバー・エンジェル−弁天−》と《パワー・ツール・ドラゴン》のぶつかり合いの果てに、俺と明日香のライフポイントは同時に0となった。それをふと思い出した明日香が微笑むが、すぐにいつものキリッとした表情に戻る。

「そんな話は後、だな。シンクロ素材となった《チューニング・サポーター》は、カードを一枚ドローさせる。よって三枚ドロー!」

 シンクロ素材にした《チューニング・サポーター》は三枚。よって三枚のカードをドローすると、揃ったカードを確認して笑みを浮かべる。そして手札の中の二枚のカードを、デュエルディスクに新たに設えられたゾーンにセットする。

「俺はペンデュラムゾーンに《音響戦士マイクス》と、《音響戦士ギータス》をセッティング!」

「来たわね、ペンデュラム……」

 二対のペンデュラムスケールのセッティングに成功し、赤と青の光が浮かび上がっていく。これでレベル2から6のモンスターを同時に召喚可能となるが、俺にそんな手札の余裕はない。ただしペンデュラム召喚が出来なくとも、カード固有のペンデュラム効果の発動は可能だ。

「《音響戦士ギータス》のペンデュラム効果。手札を一枚捨てることで、デッキか
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