機動戦艦ナデシコ
1447話
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エリナに向けられる視線を意図的にスルーしながら、言葉を続ける。
「ああ。でこぴんロケットってバンドを組んでたんだよ。ただ、あくまでも趣味だからこういうプロに混ざってやるのは気が引けるって話だったな。それに、バンドは4人で組んでるんだけど、その中の2人はシャドウミラー所属じゃないし」
和泉は魔法界で治癒魔法の勉強をしてるとか何とか。……いや、それが終わって麻帆良に戻ってきたんだったか? 和泉とは殆ど付き合いがなかったから、その辺は詳しく分かっていない。
だが、元々人見知りというか、目立つのを好んでいる訳じゃないってのは知っている。
もし麻帆良にいて、今回のようなライブに参加するかと言われても、簡単に首を縦には振らないだろう。
「ふーん、まぁ、そういう人を無理に引っ張ってもいい事はないしね。それより、今回のライブでシャドウミラーとしては一区切り付けた……って事でいいの?」
「そうだな。明日すぐにって訳じゃないだろうが、賊軍鎮圧の為の動きが激しくなっていくだろうな。木連の方もそろそろだろ?」
「ええ」
確認するような問い掛けに、エリナは短く答える。
ライブに関しては色々と動いていたエリナだったが、最後の打ち上げまで顔を出せなかった理由は、今後の件で打ち合わせをしていた為だ。
今日明日はシェリル達のライブの件で色々とメディアも騒がしいだろうが、もう1週間もしないうちに、また別のことで騒がしくなるだろう。
その騒動は、賊軍にとっても大きな衝撃を与える事になるのは間違いない。
「ふふっ、それはそれでいいんだけど……今日は……」
「あら、エリナじゃない。来てたの?」
エリナが何かを言おうとしたのに、言葉を挟むようにして姿を現したのはシェリルだ。
この打ち上げの為に、シェリルは青いドレスを身に纏っている。
胸元が大きく露出し、背中も大きく開いているドレスは、その辺にいる女が着れば下品と言われるだろう。
だが、シェリルが着ていると下品ではなく蠱惑的という表現になるのだから、ドレスというのは着る者次第といったところか。
「ええ、今回のライブの成功おめでとう」
「ふふっ、そうね。ネルガルも協力してくれたんでしょう? その辺はありがたく思ってるわよ」
……笑みを浮かべてやり取りをしてるんだが、何故か妙な迫力が巻き起こるな。
この2人は、別に相性が悪いという訳ではない。
どちらも気が強いという意味では一緒だが、そういう意味では気が強いメンバーは俺の恋人の中には多い。
芯が強い、と表現すべきか?
大人しいだけとかいう性格には、俺も惹かれるものがないんだろうな。
マリューとか千鶴もどちらかと言えば大人しいと表現してもいいのかもしれないが、その芯にある部分は物凄く強い
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