機動戦艦ナデシコ
1447話
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「では、ライブの成功を祝って……乾杯!」
『乾杯!』
シェリルの言葉に、この宴会に参加している全員がそれぞれ手に持ったコップを掲げて叫ぶ。
……そう、告げるでもなく口を開くでもなく、叫ぶだ。
まだ打ち上げは始まったばかりだというのに、今回のライブに参加していた者達のテンションは最初から高い。
いやまぁ、どんなに控えめに言っても大成功という結果に終わったのだから、それも理解は出来るが。
視線の先では、フィリオがスタッフの1人にライブで衣装を変える際のタイミングについて力説している様子が見える。
普通であれば、そんなフィリオに絡まれたくないので距離を取ってもおかしくはないのだが、今はハイテンションのおかげなのだろう。皆が集まってそのタイミングについて話をしている様子が見て取れる。
「今回の件、ネルガルとしても美味しい仕事だったわ」
そう言って近づいてきたのは、いつものスーツ姿のエリナ。
その言葉通り、今回の件はかなりの利益になったのだろう。エリナの表情には隠しきれない笑みが浮かんでいた。
「そうか、喜んで貰えて何よりだ。こっちとしても今回の件でシャドウミラーが悪質な軍事国家じゃないってのは示せたと思うし、悪くないライブだったな」
勿論利益はネルガルだけにある訳じゃない。今回の件の殆どを手配したのはネルガルだから利益の多くはそっちに行くが、シャドウミラーもシェリルを出しているのだから相応の利益は貰える筈だった。
それはマクロス世界やSEED世界にしても同様だ。
特にマクロス世界はランカを出してきただけあって、ランカの所属しているベクタープロモーションを含めて相応の出演料を要求しているだろう。
その辺はエリナやエザリアといった交渉を得意とする面子に掛かってるんだろうが。
「ええ、また機会があればやりたいわね。ただ、その際には出来ればもう少し歌手の人数を増やした方がいいかもしれないけど」
シェリル、ランカ、ラクス、ミーア。今回のライブに参加した4人だったが、シェリル以外にはそれなりに疲れの色が見える。
どうしてもその辺は、エヴァと訓練をしているシェリルとそれ以外の差が大きいのだろう。
勿論普段であればそこまで消耗する事はないのだろうが、やはり異世界での泊まりがけのライブとなれば……しかもそれが内乱をやってる中でのライブであり、その映像も様々な世界に生中継されてるとなれば、消耗が大きくなっても当然だった。
「その辺はな。……円や美砂なら体力的に問題はないんだろうけど」
「……その2人は確かアクセルのハーレムメンバーよね?」
そう告げながらジト目を向けてくるエリナの言葉は、どことなく俺を責めるような色があった。……何故なのかというのは、考えるまでもないだろうけど
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