暁 〜小説投稿サイト〜
立ち上がる猛牛
第四話 苦闘の中でその二
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
されだした。
 だが五十一年は前述の通り四位だった。ジョーンズは二度目のホームラン王を獲得したが三振が多く打率は悪いままだった。
 そして翌年はそのジョーンズも極度の不振に陥り打線はリーグ最低の打率でありまたしても四位となった、だが。
 このシーズンだ、西本はある者を迎えていた。
 米田哲也、西本が阪急を率いていた時の右のエースだった男だ。ガソリンタンクと呼ばれ無尽蔵とも言えるスタミナで故障することなくヨネボールという独特の変化球を武器に投げ続けた。
 阪急から阪神に移籍していたがここでだった。
 近鉄に移籍したのだ、その米田に西本は言った。
「もう御前も限界やろ」
「はい、もう今年で」
 米田も西本に答える。
「引退です」
「そやな」
「けどその前に」
「わかってる、あと二勝やな」
「それで三百五十勝です」
 大台である、米田はこれまで投げ続け歴代二位右投手としては最高の三百四十八勝を挙げている。だがあと二勝でなのだ。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ