暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第31話 「ふたりは小悪魔?」
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い切るはやてちゃんは、直接対象になっていない私でも正直うっとうしいなと思ってしまった。きっとショウさんは私よりもはるかに内心グツグツ煮えかえっていることだろう。
「というか、ショウくんもいい加減わたしにデレてくれてもええんや……ちょっ、無視して中に入ろうとせんといて!? わたし、こう見えて傷つきやすいんやで!」
はやてちゃんの叫びにショウさんはノーリアクションを決め込み、店の中に歩いていく。相手をしてほしいはやてちゃんは必然的に彼の後を追い……疎外気味の私は静かにそのあとを追った。疎外なんて言葉を使ったけど、私がふたりの世界に入ろうとしないだけなんだけど。
正直に言ってしまうと、あの会話に入っていくのは疲れるっていうのも理由ではあるけど……ふたりのやりとりを見てるのって結構楽しいんだよね。
「なあなあ、わたしが悪かったからそう怒らんといて。せっかくの可愛い顔が台無しや」
「だったら俺の可愛い顔よりもお前の顔を可愛くしてやる。月村……すずか、悪いがそのへんからペンを持ってきてくれ」
「ペンやて!? わ、わたしのおでこに肉とでも書く気なんか!」
「ふん、誰が肉なんて書くか。お前なんかひげを書いて鼻のてっぺんを塗りつぶすだけで十分だ。書くにしてもタヌキって書いてやるよ」
「な、何やろ……ひどいことされるはずなんにそこまで嫌じゃない自分がおる」
いやいやいや、はやてちゃんはそこはちゃんとやめてって言おうよ。はやてちゃんがタヌキ好きだってのは分かるし、芸人的な扱いに喜びを感じてるのかもしれないけどさ。でもはやてちゃんは女の子なんだよ。ショウさんのことが好きだっていうならもっと慎みのある女の子になろうよ!
「さて、楽しいやりとりはここまでにしてお仕事しよか。見たところふたりはデュエルしに来たって感じやないみたいやけど、今日はどういう本をお探しなん?」
「えっと……私は今日は工学系の本を見に来たんだ」
「へぇー、すずかは工学に興味があるのか」
「あ、はい。お姉ちゃんが機械とか好きなんでその影響で……ショウさんも工学に興味あるんですか?」
「あるというか、俺の父さんや叔母は技術者だからな。知り合いにもその手の人間は多いし……昔から触れる機会は多かったから将来の仕事のひとつとしては考えてるよ」
ショウさんの言葉に不意に去年学校でやった授業を思い出す。そのときの授業内容は将来の夢について考えてみる、ということ。私はそのときに具体的な職業までは考えきれなかったけど、工学系に進むかなと思った。今もこのまま進めば工学系に進もうと考えている。
「なら私と同じなんですね。私は今のところはっきりとした職業までは考えきれてないですけど、ショウさんはもう考えたりするんですか?」
「いや、俺も
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