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ULTRASEVEN AX 〜太正櫻と赤き血潮の戦士〜
2-4 前に進むために
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「米田司令。帝国華撃団・花組、全員集合しました」
「うむ、ご苦労」
その頃、隊員服に着替えた花組のメンバーたちは、米田と風組三人娘たちが先に待っていた司令室に集合した。
「さきほど、帝都郊外の長屋の3番地区にて、脇侍の出現を確認しました」
「前回と同じ無人機で、蒸気演算式ではない、未知のシステムで稼動しています」
椿と由里がレーダー上のマップと、巨大モニターに写る、長屋のエリア一帯を示すマップ上に表示された、脇侍の位置を示す点を見ながら報告する。
「お前ら、前回の戦いの影響で光武は、稼動はするが、さくらの機体以外はまだ修理が十分な状態じゃない。よって今回の作戦は、陸軍との合同作戦とする。陸軍の援護を受けつつ、花組は現地の脇侍を撃退してもらう」
米田が、集まってきた花組の隊員…マリア、すみれ、アイリス、そしてさくらの4名に向かって命令を下した。
「了解しました」
「あのときの降魔…あの赤い巨人に倒されてなお、忌々しいことですわね。光武をボロボロにしてくれて…」
隊長であるマリアは承諾する仲、すみれは前回の戦いでデビルアロンにこてんぱんにされ、自分の愛器である光武を壊されたことに憤りを覚えた。
彼女たちの武器である兵器『光武』だが、新隊員のさくらの機体はともかく、すみれとマリアの機体は、前回の戦いでデビルアロンに食らわされた酷いダメージが災いして、修理が間に合わなかったのだ。さらにアイリスの分はまだ完成しておらず、今回もアイリスは待機組みだ。戦力が理想の形から程遠かった。米田は陸軍に協力を要請して少しでも穴を埋めようと考えていた。
すると、かすみが米田たちのほうを振り返って、あまりよくない報告を入れてきた。
「司令、さきほど軍に援護を申し込んだ件についてですが…陸軍から出動を拒否されてしまいました」
「何ぃ?」
「どうも、賢人機関からの命令によって出動停止になったそうです」
「ちっ…商売が絡みやがったってことか」
「どういうことですか、米田支配人!?」
さくらが米田に問いただす。その答えは、さくらにとって許しがたい内容だった。
「今回の脇侍が出現した地点は、第4次帝都開発計画の候補地になってんだ。寧ろ脇侍による被害は、開発計画を推進する連中にとって好都合って訳だ」
「そんな!」
それじゃあ、長屋のエリアたちは見捨てられたも同然ではないか。いくら帝都の発展を目的とした開発のためだからって、それでは長屋の辺りに住んでいた人たちからすれば、故郷から無理やり引き剥がされたも同じだ。
「ですがこのまま長屋の方へ向かった方が、奴が身動きを取れなくなり、帝都の中心街に被害が及びにくくなるでしょう。このまま長屋の狭い路地の中に追い込めば…」
マリアが冷静に、敵を確実にしとめるための案を考える。しかしそれもまた、勝利を得て被害を食い止
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