暁 〜小説投稿サイト〜
ULTRASEVEN AX 〜太正櫻と赤き血潮の戦士〜
2-4 前に進むために
[6/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
覚えるほどだった。
「この程度の敵相手なら、私一人でも行けますわよ!」
得意気になるすみれはまだまだ行ける様子だ。


「ふむ、やるな」
叉丹もまた、すみれの必殺技を見て、感心を寄せた。だが、余裕の姿勢は全く崩れていない。これくらいは想定の範囲内ということなのかもしれない。
「低性能の脇侍程度では止まらんと言うわけか。あの男もいい駒を揃えているようだな。だが!」
叉丹はニヤッと笑みを浮かべ、円陣に更なる邪気を解き放つ。その力は、前回のデビルアロンのような圧倒的な邪悪な力を放出していた。



叉丹の邪悪な力の放出に伴い、長屋の周囲に地響きが起こり始める。
「きゃ!じ、地震!?」
「な、なんですの!?」
驚くさくらたちのもとに、本部のかすみから通信が入った。
『気を付けてください!強力な妖力反応が、皆さんのすぐ近くから発生しています!』
「さくら、すみれ!一度ここから離れて!」
マリアが危機を感じ、二人に一時退避を下す。
それと同時だった。地面が掘り起こされ、地中より巨大な影が姿を現した。
「うそ…」
絶句するさくら。マリアとすみれも、突如現れた新手を見て、苦しげに顔を歪める。
地面から現れたのは、デビルアロンにも匹敵するほどの大きさを誇る、巨大な降魔だった。


「クックッ…」
叉丹は自分の手によって呼び出した巨大な降魔を見て不敵に笑った。
「次はこの『デビルテレスドン』だ。さあ、貴様も早く来い。でなければ、あの小娘共がただの肉片になってしまうぞ?」
非情で残酷な笑みは、刹那以上だった。また『彼』がここへ来るのをまちのぞみながら、叉丹はさくらたちの方に視線を戻した。



新たに出現した巨大な降魔『地底魔獣デビルテレスドン』。
その巨体と凶悪な外見がセットとなり、見る者全てに対して恐怖をもたらした。
「また巨大降魔出現するなんて…」
できれば、遭遇したくなかった手合いである。光武の修理がまだ済んでいない状態での無理な出動、これ以上戦闘を続けると光武にガタが来てしまう。
「このまま戦うのは危険だわ。住民の安全を考えて動きましょう」
「はい…」
さくらマリアの命令に合意した。正面から戦うにはどう考えてもきつい。例えマリアとすみれの光武が万全でも、このままぶつかり合えば自分達もそうだし、長屋に更なる被害が及ぶことが容易に想像できる。だが、すみれは違っていた。
「いえ、ここは先手必勝、一気に全力で当たって攻撃し手傷を追わせるべきですわ」
「あ!すみれさん!」
「ダメよすみれ、勝手な行動は!」
「勝てばよろしいんです!」
やられる前に、やる。前回のようにやられっぱなしに終わった悔しさからだろうか、すれみはマリアの指示を無視して飛び出してしまう。一理あることは言っているが、すみれが独断
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ