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ULTRASEVEN AX 〜太正櫻と赤き血潮の戦士〜
2-4 前に進むために
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めるためのものとはいえ、長屋のことを深く考慮しなかったものだった。冷酷にも取れる判断に、さくらが反発した。
「マリアさん、本気で言ってるんですか!?あそこにもたくさんの人々が住んでいるんですよ!その人たちを守るために、あたしたち帝国華撃団がいるんじゃないんですか!?」
「さくら…」
「アイリスもさくらに賛成!長屋の人たちも、アイリスたちの公演を見に来てる人たちがきっといるよ!怪我でもしちゃったら見に来るどころじゃなくなっちゃう!」
アイリスもさくらの意見に激しく同意を示した。
「ふふ、一本撮られたわね。マリア」
その一言に反応し、司令室内にいた全員が、入り口の方に注目する。
「副指令…」
入ってきたのはあやめと、本来ここに来るはずではないジンの二人だった。
「あ、あやめさん!どうしてここにジンさんまで連れてきたのですの!?」
すみれは納得しがたい様子であやめに抗議するが、対するあやめはやんわりとかわしてきた。
「彼も、この帝劇で一緒に働いている身よ。あなたたちの戦いを見る権限はあると思うけど、変かしら?」
「そ、それはそうかもしれませんが…」
彼は花組の隊員でもなければ整備班でもない。モギリといった雑用係を担当しているただの一般職員だ。
すると、さくらはあやめの姿を見て、目を見開く。
「あなたは…!」
「あなたが『真宮寺さん』の娘さんね?」
「は、はい!真宮寺さくらです!父が、お世話になりました」
「いえ、世話になったのは私の方よ」
あやめはさくらに、首を横に振りながらそう言うと、今度はマリアがあやめに話しかけた。
「副司令がここに来られたということは、花やしき支部での出向任務を終えられたのですか?」
「ええ、今から帝劇に復帰します。紅蘭も、現在開発中の兵器が完成したら後に続いてくる予定よ」
「きゃは!紅蘭がもうすぐ帰って来るんだ!」
現在、紅蘭はまだ花やしき支部での仕事が残っていて、あやめよりも一歩後に来る予定のようだ。だが、もうすぐ彼女もこの帝劇に来ることになったと聞いて、アイリスは喜んだ。
一方で、すみれもあやめに尋ねてきた。
「『カンナ』さんは…いないのですね?」
「…ええ」
「そうですか…」
「ふふ、心配かしら?」
「だ、誰がですの!あのような品性のない野蛮な女のことなんか…」
それを聞いてあやめが微笑みながら尋ね返すと、すみれは顔を赤くしてそっぽを向いた。それが、普段の高飛車な態度とは打って変わって余計にかわいらしくも見えて、あやめはさらにくすくすと笑ってしまう。
「あの、『カンナ』さんって?」
ジンは、アイリスに近づき、すれみの口から聞いた誰かの名前について彼女の耳元で尋ねた。
「カンナはね、紅蘭とおんなじで、花組の一員なんだよ。でも、どこにいっちゃったのかな…」
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