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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜番外編 語り継がれなかった軌跡篇
外伝〜”嵐の剣神”誕生秘話〜前篇
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「アハハ……異世界は本当に不思議な事だらけだよね……」
ミシェル達の反応を見たエステル達はそれぞれ苦笑いをしていた。
「――――話を戻すが……正直俺は誰かのサポートをするより、独自で動いた方がやりやすいが。世界を放浪していた時はその町の斡旋場が出している依頼を請けて報酬をもらっていたしな。」
「へえ………異世界でもギルドみたいな所はあるのね。」
「まあ、遊撃士協会みたいな組織ではないがの。」
「斡旋場の仕事は個人が出した依頼を紹介する事だけですからね。遊撃士協会のように無償で人々を守ったり、国際的な組織でもありませんから。」
セリカの話を聞いて目を丸くしているミシェルにレシェンテとリタはそれぞれセリカの説明を捕捉した。
「ミシェル、セリカ殿の相手はやはり俺がするか?」
「……そうね。お願いするわ。」
そしてミシェル達は模擬戦を見学する為に街道に向かった。
〜東クロスベル街道〜
「それじゃあ二人とも、用意はいい?」
「ああ。」
「いつでも構わん。」
街道の空けた場所で向かい合った二人はそれぞれの武器を構え
「頑張って下さい、主〜!」
「ほどほどにしておくのじゃぞ、セリカ!」
リタとレシェンテは応援の言葉をそれぞれセリカにかけ
「セリカ!お願いだから絶対に!手加減して戦ってよね!」
ヨシュア達と共に模擬戦を見学しているエステルは大声で叫び
「―――――わかっている。元からこの戦いで本気になるつもりは最初からない。」
(クク、しかも奴とは”影の国”で戦っているから手の内も最初からわかっているだの。)
エステルの叫びを聞いたセリカは静かに頷き、ハイシェラは口元に笑みを浮かべていた。
「………………………」
エステルの直接的な言い方でセリカに絶対に敵わない事を指摘されたアリオスは一切動じずセリカの一挙一動を警戒し
「エステル……少しは言い方ってものがあるだろう……?」
「アハハ……ママらしいと言えばママらしいけど……」
「まあ、”神殺し”の力を知っているのですから仕方ないですわ。」
ヨシュアは疲れた表情で溜息を吐き、ミントは苦笑いし、エステルの言葉が当然と理解しているフェミリンスは静かな表情で頷いた。
「ア、アリオスさん相手に手加減って………」
「本当にそんなに強いのかねえ?」
「………だが、フェミリンスさんの件もある。」
「ええ………一体セリカさんはどれ程強いのかしら?あの独特の剣の構えからしてアリオスさんと同じ東方風の剣士に見えるけど………」
一方エステルの言葉が信じられないスコットは表情を引き攣らせ、リンは疑わしそうな様子でセリカを見つめ。フェ
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