暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜赤と紅と緋〜
第1章
旧校舎のディアボロス
第4話 親友の秘密、知りました!
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その想いは本気の本気だった。
 イッセーは数刻ほど落ち込むと、笑顔を見せてきた。・・・・・・それが空元気なのが、俺と千秋にはわかってしまう。
 イッセーは話題を変えてくる。

「それにしても・・・・・・俺にそんなものがあるなんてな・・・・・・」
「確かめてみるか?」
「えっ、できんの!?」
「ああ。そんなに難しいことをする必要はないぞ」
「──何をすればいいんだ?」
「まず、目を閉じて、おまえの中で一番強い存在を思い浮かべろ。軽くじゃなく強くだぞ」

 イッセーは目を閉じて、何かを思い浮かべ始める。
 たぶん、ドラグ・ソボールの主人公、空孫悟だろうな。
 昔っから、世界最強だって言って譲らなかったからな。

「思い浮かべたか?」
「ああ」
「じゃあ、悟の真似をしろ」
「は?」

 俺が言ったことにイッセーは素っ頓狂な声をあげる。

「思い浮かべたの、空孫悟だろ?」
「・・・・・・そうだけど。なぜわかった? ──ていうか、真似って・・・・・・」
「千秋もそうして出せるようになったからな・・・・・・」
「えっ、千秋も神器(セイクリッド・ギア)を!?」

 イッセーの言葉に千秋は頷く。

「千秋だけじゃなく、俺や兄貴、姉貴も持ってるぞ」
「おまえや二人にも!?」

 どういうわけか、俺たち兄弟全員に神器(セイクリッド・ギア)が宿っている。

「それは別にいいだろ。さっさとやれ」
「えぇ・・・・・・」

 俺は渋るイッセーに言う。

「どのみち、明日(あす)、グレモリー先輩のところでも同じことをやることになると思うぞ。そしておそらく、先輩の他の眷属もいる前で──」
「やります! やらせていただきます!」

 イッセーは立ち上がると、両手を合わせ、腕を引いた構えをとる。

「ドォォラァァゴォォォォン波ァァァァァッ!」

 その叫びと同時にイッセーは手を前に突き出す。
 空孫悟の必殺技であるドラゴン波だ。悟の代名詞といってもいいと言われている。
 これを知り合い以外の前で真似るのは・・・・・・かなりの羞恥プレーだろうな。
 そして、イッセーの左手が光り輝き、光が形を成していく。

「こ、これが・・・・・・」
「ああ。おまえの神器(セイクリッド・ギア)だ」

 イッセーの左手には、赤色の籠手のようなものが装着されていた。手の甲の部分には、緑色の宝玉がはめ込まれている。
 これがイッセーの神器(セイクリッド・ギア)か。
 俺は籠手を見て、内心で疑問に思う。
 感じられる波動から、堕天使が危惧するような代物だとはとうてい思えなかったからだ。
 発現が甘いのか?

「一度出せば、あとは自分の意思で出し入れできるぞ」

 そう言ってやると、イッセー
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