暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生の名監督
第三幕その七

[8]前話 [2]次話
「アドバイスをするね」
「関係のない人でも縁があれば」 
 ポリネシアも言います。
「それでアドバイスをするね」
「やっぱりお医者さんだから」
 ガブガブはこのことから言うのでした。
「そうするのね」
「困っている人達は助ける」
 ジップは先生のそのお顔を見ています。
「それが先生だね」
「正しいお医者さんだね」
 トートーは老馬の背中の上で停まりつつ言いました。
「まさに」
「そうそう、本当にね」
 ホワイティは老馬の頭の上にいます、実は先生は今は老馬の背中に乗っておらずご自身の足で歩いています。
「そうした人だから慕われるんだよね」
「しかもそこに驕らない」
「慢心とは無縁な人よね」
 チープサイドの家族もお話します。
「そこもね」
「いいところなのよね」
「そうした先生だから皆もお話を聞いて」
「その通りにするのよね」
 オシツオサレツも言います。
「僕達生きものもそうだし」
「人だってそうだね」
「そう、先生ならね」
 是非にと言うダブダブでした。
「皆お話を聞くよ」
「そうそう、あの人達だってそうだよ」
「ちゃんとお話を聞いてくれるよ」
「そしてその通りにしてくれて」
「怪我が減るよ」
「何よりだね、そうなってくれたら」
 先生はにこにことして皆に応えます。
「僕も有り難いよ、それでね」
「それで?」
「それでっていうと」
「先生、まだ何かあるの?」
「心配ごとが」
「いや、心配ごとではなくてね」
 そうではなくてというのです。
「考えごとがあるんだよ」
「考えごと?」
「っていうと何?」
「それは」
「うん、お昼だよ」
 それだというのです。
「お昼に何を食べようかな」
「それだね」
「何を食べるか」
「そうだね」
「そう、何を食べようかな」
 先生は考えるお顔で皆に言うのでした。
「一体」
「ううん、それはね」
「どうしようかな」
「色々なメニューあるけれど」
「何を食べようかな」
「実は相撲部の皆に食事のお話をしたら」
 それでというのです。
「お腹が空いたからね」
「そうだよね、どうしても」
「食べものの話をしてるとね」
「お腹空くよね」
「食欲を刺激されて」
「うん、そうだよ」
 それでというのです。
「それで僕もなんだ」
「お昼のことをだね」
「考える様になったんだね、今から」
「そうなんだね」
「そうなんだ、どうしようかな」
 また言った先生でした。
「本当に」
「いや、どうしようか」
「それじゃあね」
「皆で今日のお昼のことを考えよう」
「今からね」
「そうしてくれるんだね」
 先生は皆のお話を聞いて笑顔になりました、そして皆でそれぞれでした。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ