126部分:第十五話 第二の戦いへその五
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第十五話 第二の戦いへその五
「あることはあるが米で作った酒か」
「珍しいっていうのか?」
「ギリシアではな」
「まあここはワインばかりだからな」
「ワインも用意してあるのだろう?」
「ああ」
カミュの問いに答える。
「白ワインさ」
「そうか。ならいいが」
「魚介類には白です」
アフロディーテがここで言う。
「やはりそれに限ります」
「そういうと思ってそっちも用意してあるさ」
「ではどちらに」
「そこさ」
ムウの問いに応えて部屋の端を指差す。そこにボトルが何本も氷に入れられて置かれている。銘柄を見ればどれもよいものばかりである。
「そこに置いてもらってるさ」
「それも用意してあるということですか」
「どっちでも好きなの選びな」
こう言って早速一杯やるデスマスクだった。
「美味いぜ、この酒はよ」
「ああ、確かにな」
次に飲んだのはシュラだった。
「では早速」
「やるぜ。全員でな」
こうして彼等は日本の蛸料理を楽しんだのであった。美酒がそれを助け宴は楽しく過ごされた。そしてその宴の次の日。黄金聖闘士達は教皇の前に集まっていた。
「まずはデスマスクよ」
「はい」
「御苦労だった」
一同の目の前で再び彼の功を労うのだった。
「これでまずは一つだ」
「一つですか」
「そうだ。ベルゼブブのカナンは退けた」
ここで重要なのは退けただけでまだ滅んではいないということだ。
「しかしまたすぐに狂闘士が出陣した」
「もうですか」
「そしてその場所は」
「アメリカだ」
教皇は彼等の問いに応え戦場を述べた。
「アメリカに向かっている。狂闘士の数は魔神達が十人」
「やはり」
サガはその数を聞いて述べた。
「十人ですか。彼等は」
「これは前と同じだ」
静かにサガの言葉に答える。
「そして八大公はだ」
「どの者ですか?」
「ベールだ」
教皇はまずはその司る魔神の名で告げた。
「ベールのジークが出陣している」
「あの男がですか」
「そうだ」
そのうえでまた黄金聖闘士達に対して告げてきた。
「相手は狂闘士きっての剣の使い手だ」
「確かに」
「そもそもベールは魔神きっての剣の使い手でした」
このことは黄金聖闘士達は皆把握していた。
「それでは教皇」
「この度我々が誰が」
「出陣するのでしょうか」
「それはもう決定している」
教皇は厳かな声で彼等に告げた。
「シュラよ」
「はっ」
名を呼ばれたシュラがすぐに教皇に応えた。
「御前に行ってもらう。いいな」
「有り難き御言葉」
シュラは片膝をついたまま教皇に対して頭を垂れて返礼した。
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