125部分:第十五話 第二の戦いへその四
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第十五話 第二の戦いへその四
「それでどうなったのだ?」
「何があった?」
「今日の予約をされましたね」
こう述べるシャカだった。
「私達九人の分も」
「九人分ですか」
「それではだ」
「一体それが何か」
「それこそが問題だ」
「ではデスマスクよ」
「教えてもらおう」
「それは何ですか?」
シャカからはじまりムウ、後は星座の順番でデスマスクに対して問う。デスマスクは丁度彼等全員を向こうに回す形になっていた。
「だからあれだよ」
「あれとは?」
「蛸だよ、蛸」
軽く笑いながら仲間達に述べた。
「茹蛸に蛸の刺身に酢蛸にな。蛸の天麩羅に唐揚げにわさび漬けにな」
「蛸ばかりではないか」
「他にはないのか?」
「他にもあるぜ」
これは保障するデスマスクだった。
「けれどな。メインは蛸で予約したんだよ」
「成程、そうなのか」
「そうさ。蛸っていえばよ」
ここで一面をまた見る。
「まあ食う奴ばかりだな」
「ギリシアでは普通に食べられる」
ギリシア出身のアイオリアが答えた。
「食べたことがある筈だが」
「まあな」
ギリシアは海に面している。だから蛸も普通に食べられるのだ。当然ながらデスマスクもこのことはよく認識している。だから決してゲテモノではないのだ。アテネにおいては。
「それでも和食としてはどうだ?」
「少なくとも俺は食べたことがない」
「私もです」
アルデバランとシャカが答える。
「だから楽しみでもある」
「一体どの様な味なのか」
「それは食ってからのお楽しみってわけだ」
デスマスクは二人にこう返すだけだった。そのうえでまた言う。
「それじゃあよ。奥に座敷の部屋取ってあるからな」
「用意がいいな」
シュラがそれを聞いてデスマスクに言う。
「部屋まで取っておいたのは」
「こういうことの基本さ」
デスマスクにとってはこの程度はどうということはない。言葉にそう含まれていた。
「基本中の基本だぜ。こんなのはな」
「そうだな。それではだ」
「参りましょう」
カミュとアフロディーテが言う。
「その奥座敷にな」
「畳の部屋ですね」
「ああ、そうさ」
アフロディーテの質問に答える。
「メニューは向こうが運んでくれる。俺達はそれを待つだけさ」
「よし、わかった」
ミロが今のデスマスクの言葉に頷く。
「では蛸料理を楽しませてもらおう」
「日本の蛸料理」
ムウが呟く。
「楽しみですね」
こうして一同はその奥座敷に入った。そこはやはり畳の部屋であり木造の足の短い卓を中央にそれぞれ座布団が置かれている。程なくしてまずは蛸わさびに蛸の塩辛が運ばれてきた。酒はデスマスクが言っていた日本酒である。
「これは飲んだことあったか?」
「一
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