10話
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法を犯した者は刑務所へ、当然の帰結である。と、いうわけで木山は今手錠をかけられた。
「しっかし脳波のネットワークを構築するなんて、突拍子もないアイデアをよく実行にうつそうと思ったわね」
御坂がどこか感心するかのようにぼやく。
「複数の脳をつなぐ電磁的ネットワーク、学習装置を使って整頓された脳構造、これらはすべて君から得たものだ。」
返答は御坂の予想していたものと大きくかけ離れていた。
「え、私そんな論文書いた覚えないわよ」
「そうじゃない。」
この時御坂は思いもしなかった。
「君のその圧倒的な力をもってしても抗えない...」
「それと...比企谷八幡には気をつけたまえ」
まさか自分がより強力な群に押しつぶされることなど。
○○○
俺は木山と御坂が会話しているところを遠目で見ていた。その会話が終わると、木山はうらめしそうに俺を見る。
ーーー隠すことのない明確な敵意。
そこには一切の欺瞞もなく、一切のためらいもない。だが、おれにはそのぐらいが心地よかった。
そして木山が警備員の車に乗せられ発進したところで、白井が来た。能力が怪我の痛みで使えなかったはずなのに、驚いたことに能力で来たのだ。無理してやってくるほど御坂が心配だったのだろう。
「おねええええええええさまああああああああああああ!!!」
そしてなんのためらいもなく御坂にダイブした。
相変わらずの百合である。もうこれを見てると百合しかでてこないまである。おい見ろ。こっち見てる警備員もあれ絶対苦笑いしてるぞ。
「ああ、お姉様!!御髪に乱れが!!ヒィィ!お肌に無数の擦り傷があああ!!!!」
御坂の頬をつねったり肌を触ったりしながら白井は御坂の状態を確認していた。なんかあそこだけ別空間なんですが。
「ちょっと黒子!!...やめ...」
御坂の様子を確認し終えたのか徐々に白井の顔の百合度が増し、表情が心配から愉悦に変わった。もはや百合を数値化できるようになった。
「どうやら電撃を飛ばす体力も残ってないご様子.....ここは黒子が体の隅々までグヘヘへへ看てさしあげますのよ。」
ジュルリとよだれをすすり、御坂にずりずりと近寄っていく白井。
「く、黒子?ちょっと待っーーーー」
ギャーーーーーーーー!!! と御坂の悲鳴が聞こえてきた御坂さんご愁傷様です。俺は心の中で合掌した。
***
御坂がしおしおと崩れ灰になった。その後、白井が俺の方に顔を向けてきた。野郎、ツヤツヤしてやがるぜぇ。
「ひ、比企谷さんは大丈夫ですの?お姉様よりけががひどいじゃありませんの!!?入院して検査を受けた方がよろしい
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