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魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第30話 「燃える小学生」
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 小技がない連続攻撃。決まれば勝負を決するだろうけど、そんなことが起こるのは初心者同士のデュエルくらいのものだろう。あたしを含めたチームT&Hエレメンツが今後臨もうとしているデュエルにそんなものは起こり得ないはず。
 目の前のことばかり考えていた者と常に先を考えていた者……先ほどのデュエルの結果がああなってしまうのは当然としか言えない。

「加えて……俺みたいに同じフェンサータイプが相手ならさっきみたいに距離を開けて戦うのも有りではあるが、射撃が得意なタイプ……特に高火力を持つセイクリッドに対しては基本的に悪手でしかない」
「まあ……距離を取って撃ち合ったところで勝ち目は薄いわよね」
「さらに加えると、高町はともかくシュテルからすればアリサは格好の得物だ。性格的にヴィータに近しい部分があるしな。シュテルはああいう手合いを倒すことに長けてる」

 愛しのヴィータと近いものがあると言われるのは嬉しい気分にもなるけど、ここでの意味はおそらく猪突猛進するタイプだ的なものでしょうね。そう考えると全く嬉しくないわ。反論したところで言いくるめられるのがオチなんだけど。

「まあシュテルを除いても同じフェンサータイプである俺にもアリサは相性悪いんだがな」
「どうしてよ? タイプは一緒なんだから技術的な差はあっても相性は五分のはずじゃない」
「アバター的なもので言えばな。俺が言っているのは性格的な相性だ」

 なるほど、確かにシュテルと似ている部分があるショウとは性格的な相性は良くないかもしれない。普段の会話はともかく、デュエル時の冷静さに関して言えばあたしよりも格段に上なのだから。

「ふん……どうせあたしはすぐに頭に血が昇るイノシシですよーだ」
「いじけるなって。俺だって最初はアリサみたいに突っ込んで蹴散らす、みたいな戦法だったんだ。今のお前の戦い方は嫌いじゃない。むしろ好きな方さ」
「え…………いやいやいや、嘘でしょ! あっ、今の嘘ってのはあたしの戦い方がどうこうって方じゃないからね」
「分かってる分かってる……だが正直なところ嘘じゃない。最初は2本の剣を持って突っ込んで叩きかける。それが俺の戦い方だったんだ。まあそれじゃ上には行けないってことで1本だけで戦うようにしたんだがな。相手をきちんと観察するとか戦い方がもうひとつあった方が切り札的な意味で有利になるだろうし」

 そう言われると……1本で戦っている時よりも2本の剣を操って戦っている時の方が馴染んでいるように思える。
 1本の時でもショウの戦い方は攻撃的な方だけど、2本目を抜くと格段に攻撃的になってる気がするわ。手数が倍になったってことも理由でしょうけど、何ていうか攻撃は最大の防御を体現しようとしている感じもするし。
 アバターは
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