過ち
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のことなのでそのままスルーをする。
お「りょうかーい」
台所から居間への廊下を歩いていると足に何かが触れ、ぐらっと世界がまわった。
お「っつてぇ…」
突然のことに構えることができなかった俺は頭は守ろうと後頭部へと手を当てた。おかげで手は痛いが頭を打つよりはいいだろう、と気を切り替え、「よいしょ」の掛け声とともに起き上がろうとした。
その瞬間。
お「っ!!!?」
さっきとは違う新たな痛みが右手に走った。反射的に地面から離したその手からは真っ赤な色をした液体がきれいな放物線を描いて壁にくっついた。
お「なんだよこれ…」
右手を見るとなんとも痛々しい線が二本。親指から手首手前。中指から手首手前まで直線に切れていた。
ふと顔を上げると奥には球体のようなものが転がっているのが見えた。あれはたぶん十四松の野球ボールだろう。薄汚れていて、今さっきの笑顔は先ほど野球をしてきたからだろうと思った。そして自分の真下にはみんなの茶碗が見事にバラバラになっているのが目に入った。
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