8話
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地した御坂の足を幻想猛獣の触手が掴んだ。
(しまっ!!)
だが、御坂は考えた。あれ?これ逆にチャンスじゃね?と。そう考えた御坂の行動は早かった。バチィ という音とともに、紫電が走った。相手はそれを防ぐため先の木山のような戦法を取っているのだろう。だが、相手が怪物ということで御坂が手加減する道理はない。
「消しとばしてあげるわ!!!」
ここで、御坂は超能力者としての力を十全に発揮した。再生しないことから、初春が成功したのだろう。
「電気抵抗の熱だけで相手を焦がしているのか...」
木山はつくづく自分との戦いが本気でなかったことを思い知らされた。
そして、御坂が電撃を浴びせ終わったあとに残っていたのは黒く焦げ付いた幻想猛獣であった。誰もが終わったと思うだろう。だが、相手はこの世のもではない。常識など簡単に覆す。
「気をぬくな!!!まだ終わってない!!!」
木山の発言で御坂が幻想猛獣に振り向くよりも先に、幻想猛獣の一撃が放たれた。その一撃は電磁波で感知してから回避するにはあまりに時間が少なすぎた。
「ガッ!!!」
その触手による打撃を受けた御坂は数十メートル転がってやっと動きを止める。それは、御坂の意識を刈り取るのに、十分すぎる一撃だった。
「そ、そん...な」
絶望。絶望。絶望。希望の光たる超能力者が脱落したのだ。その事実だけが絶望として広がっていった。
「キィィィィィィヤアァアアアアァアアアアァアアア!!!!!!」
対して、幻想猛獣は勝ったと言わんばかりに、憎悪を増長させるように、絶叫する。幻想猛獣を止めるためには核を破壊しなくてはならない。その核の破壊も生半可な火力で達成できるものではない。今現在その火力を叩き出せる者はいないのだ。
「最終局面だな」
そう、一人の男を除いては。
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