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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜番外編 アリサのお見合い篇
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〜ミシュラム〜
「いい風………大国となったクロスベルの保養地としてまさにピッタリな場所よね………女神様達とビーチやテーマパークで一緒に楽しんだ2日間が懐かしいわね……」
ベンチに座っているアリサは遠い目をして湖を見つめ
「ハハ………まだあの時からそんなに経っていないだろう?」
アリサの言葉を聞いたリィンは苦笑しながら答えた。
「……そうね。でも世界の情勢は大きく変わってしまったわ。」
「………………………」
静かな表情で呟いたアリサの言葉を聞いたリィンは複雑そうな表情で黙り込んだ。
「あ、リィンが気にする必要はないわよ?クロスベルとメンフィルがエレボニア帝国を滅亡させた結果内戦は治まって、市民達は平和な生活に戻れた上、貴族による圧政がなくなったから住みやすい世の中になっているし。セドリック殿下達には申し訳ないけれど……私を含めたエレボニアの民達は今の生活に満足しているわ。」
「……………でも、ラインフォルトグループは追い詰められる立場になっているだろう?」
「それこそ自業自得よ。内戦に加担した上クロスベルの民達を脅かす兵器――――”列車砲”を造ってエレボニア軍に提供したのだから、当然の結果だわ。……………だから、私が責任を取ってラインフォルトグループの為に働く社員達の未来を守らなければならないわ。ラインフォルトグループ会長の娘として。」
リィンに言われたアリサは苦笑しながら答えた後決意の表情になった。
「………少し話していて疑問に思ったけど………何でアリサはトールズ士官学院に入学したんだ?」
「え…………………」
「士官学院は元々軍人を輩出する学院だ。そりゃ軍人以外の道に向かう人達もいるだろうけど、少なくてもラインフォルトグループほどの大企業の会長の娘が士官学院に入る意味がない気がするんだ。企業側なのだから戦いとは無縁だし。」
「……………………………」
リィンの言葉を聞いたアリサは複雑そうな表情で黙り込んでいた。
「ご、ごめん。何かかなり突っ込んだ事を聞いてしまったか?」
アリサの様子に気付いたリィンは若干慌てた様子で答え
「ううん、別に気にしていないわ……………………」
アリサは首を横に振って答えた後黙り込み
「―――――9年前だったわ。技術者だった父が亡くなったのは。」
「へ……………」
やがて口を開き、アリサの言葉を聞いたリィンは呆けた。
「父が亡くなった事をきっかけに、私の家は大きく変わってしまった。当時、取締役だった母は事業拡大に没頭するようになって……”家族”を殆んど顧みなくなったわ。」
「そんな事情が……………確かに、イリーナ会長は随分やり手というか凄腕といった女性に見えたけ
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