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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜番外編 アリサのお見合い篇
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汗をかきながら慌てて尋ねたが
「ギロッ。」
「う”……………」
絶対零度の目をしたエリゼに睨まれ、黙り込んだ。
「もう、この娘ったら……………私達も行くわよ、エリゼ。」
「……………はい。――――それでは失礼します。お二人ともどうぞ”ごゆっくり”。」
そして呆れたルシア夫人に促されたエリゼは魔力や威圧を引っ込めて頷いた後ジト目で2人を見つめて会釈をし、シュバルツァー伯爵達と共にその場から去って行った。
「「………………………」」
シュバルツァー伯爵達が去ると二人は黙り込んだ。
「そ、その……本当にごめんね……?家の事情で貴方達を巻き込んでしまって………そのせいでエリゼさん、かなり怒っているようだし………」
やがてアリサは申し訳なさそうな表情で口を開いてリィンを見つめ
「いや……気にしないでくれ。断る事はできたのに、実際に見合いをする事を決めたのは俺だし。」
リィンは首を横に振って答えた。
「そ、そう……でもどうして……?婚約しているエリゼさんがいるのに……」
「そちらもある程度予想できていると思うけど、今回の見合いをしただけでも、ラインフォルトグループ側も二大国に対して信用できる”証”を示した事になるし、リフィア殿下からも命令があったからな。」
「そう…………………(って、何で残念がっているのよ!?)」
リィンの答えを聞いたアリサは心の中で自分に突っ込みながら肩を落とし
「??………俺の方からも聞きたいけど……何で今回の見合いを受けたんだ?俺にエリゼがいる事も知っているのに。」
アリサの様子を見たリィンは首を傾げた後気を取り直してアリサを見つめて尋ねた。
「その…………やっぱりラインフォルトグループの為……ね。知り合いやそのご家族の方達が実家のせいで路頭に迷うなんてこと、見逃せないわ。」
「へ〜………やっぱりラインフォルトグループのお嬢様だから、ラインフォルトグループの社員の知り合いが多いのか?」
「………ええ。みんな、私が母様の娘だからと言って距離を取らず優しく接してくれたし、色々な事を教えてくれたわ。…………それは決して母様に対して媚を売る為じゃないってわかっているわ。………………」
リィンに尋ねられたアリサは静かな表情で答えた後黙り込んだ。
「……………その、一端外に出ないか?ここだと話しにくい事があるかもしれないし……」
「……そうね。」
そして二人はレストランから出て、別荘街を歩いて、湖の傍にあるベンチに座った…………………
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