機動戦艦ナデシコ
1444話
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歌手ではなく、女。背筋をゾクリとさせるような、艶然とした女の笑み。
もしここにいるのが俺でなければ、我慢出来ずにシェリルに襲い掛かってもおかしくないだろう。
「そうだな、否定はしない。シェリルと一緒の夜を過ごせるんだから、そういう期待を抱くのは当然だろ?」
そう告げると、今度はシェリルがこれから自分がどんな経験をするのか想像したのだろう。色っぽさという言葉そのままを意味するかのような溜息を吐く。
「ふふっ、アクセルも意外と女を乗せるのが上手よね。……まぁ、そのくらいでその気になるのは、あたしがアクセルをそれだけ愛しているからかもしれないけど」
マクロス世界で俺とつき合い始めた当初……いや、同棲していた頃でも、こうして堂々と愛しているといった事は口にしなかった。
これも一種の慣れって奴なんだろう、
ただまぁ、それは悪い意味での慣れという訳ではなく、寧ろ良い意味での慣れと言ってもいい。
俺としては、拒むどころか大歓迎だ。
そのままシェリルとイチャつきながら食事を済ませ、やがてそのままシェリルの部屋へと向かう。
当然明日のライブに参加するメンバーは全員がこのホテルに部屋を用意してあるのだが、メインのシェリルはスイートルームだった。
部屋の中は広く、窓からはレストランから見た夜景とはまた違った夜景が見える。
「アクセル、はいこれ」
そう言って渡されたのは、レストランで用意して貰ったチーズ。
手間暇を掛けて作ったこのチーズは、当然かなりの高級品であり、その値段も相応のものがする……んだろう。
宿泊料金と一緒に精算するので、具体的に幾らくらいなのかは分からないが。
本来ならチーズと一緒に飲むのはワインとかがいいんだろうけど、当然のように俺とシェリルの前に用意されているのはお茶だったりする。
俺は飲まないけど、シェリルは普段であれば飲んだりする事もあるんだが……シェリルの場合は明日がライブなので悪影響あるような真似が出来る訳でもない。
ここでワインを飲んで、明日二日酔いになったりしたら目も当てられないし。
いや、そう簡単に二日酔いになるとは思ってないけど。
ともあれ、そんな訳で現在俺とシェリルは冷えたウーロン茶を飲みながらチーズを始めとした軽く摘まめる物を食べる。
何だか雰囲気的にちょっとどうかと思うが、正直なところこれが俺達にとってはいつもの事なので、特に違和感の類はない。
「へぇ……結構面白い番組をやってるんだな」
「そうね。現在のナデシコ世界では内乱状態なのに……それでもこうして報道番組以外の番組もやってるのは好感が持てるわ。報道番組だけだと、正直息が詰まるものね。あら、可愛い」
俺とシェリルが見ているのは、ドキュメンタリー番組。
いわゆる、動
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