暁 〜小説投稿サイト〜
つま先立ちの恋に慣れたら

[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
く嬉しくなった。心から甘えられる唯一の居場所が、自分だなんて。

 「好きなだけ甘えて。色んな奈々を、俺に見せてよ」
 「・・・・・・」
 「まだ恥ずかしいの?」
 「怜治さんの感覚がちょっと変わってるんじゃないですか?」
 「そうかな?少しずつ慣れていったらいいよ」
 「そうですか・・・・」

 前はこれでもかってくらい真っ赤になっていたのに、少し慣れたのかほんのり赤くなる程度だ。これを言うと調子に乗りそうなのであえて言わないが、反応が薄くなっていくのは少し残念だ。その反面、自分色に染まってきている証だから、嬉しくもあるが。 

 「・・・・落ちついた?」
 「はい。やっと寝れそうです。ありがとうございました」
 「ふふ。よかった」
 「・・・怜治さん?」

 奈々が寝ようと思い、動こうと思ったが怜治の腕の力が強くて動けない。怜治は相変わらずにこにこしている。

 「寝ないんですか?」
 「明日の朝には帰っちゃうでしょ?今度いつ会えるか分からないから、いま充電しときたいんだ」
 「ちょ、れいじさ・・・・んっ・・・・・・あ」

 怜治は後頭部に手を添えて、強引に唇を奪った。いきなりで目を見開く奈々の唇をなぞって口を開かせ、舌を絡ませていく。

 「ん・・・むぅっ・・・・や、んんっ・・・・ふ・・・・・・」

 呼吸がうまくできないのだろうか。次第に頬を染め、目尻にはうっすらと涙が浮かぶ。でも、ごめん。今日も久しぶりに会ったから、正直足りてないんだ、奈々が。
 散々キスを深めた後、首筋を吸い付いて、前につけたのとは違う場所に赤い印を散らした。

 「・・・あっ、ま、またそれ・・・・・もう・・・!!」
 「消えそうだったからね」
 「・・・・・いたっ・・・・・・あぁっ」 
 「ふう」
 「もう・・・・!ちょっどこ触ってるんですか!!」

 怜治の手が服の下をもぐってお腹あたりをなでたかと思ったら、だんだん上の方に上がってくる。思いっきりにらみつけられ、おもしろくなさそうに眉尻を下げた。

 「・・・だめ?」
 「だめです!」
 「冷たいなあ」
 「十分です!そういうのはちゃんと大人になってからです!!」
 「しかたない。今日はこのくらいにしておくよ」

 けっこう充電できたしね。やっと奈々を開放し、横になった。隣で眠ろうとする奈々の頬に手を当てると熱を持っている。

 「また落ちつくまで寝れないね?」
 「誰のせいですか・・・!はぁ・・・明日遅刻しちゃうかも」
 「・・明日も泊まってく?」
 「けっこうです!!!」






  手をつないで おやすみ
     (君が怖い夢を 見ないように)






お題元:確かに恋だった 様
 
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ