誓う蛇
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2限目が終わり、宿題の確認のためにボーデヴィッヒさんの元に向かう。
「さて、答えは出たか?」
「分からん」
「じゃあ答えの発表だ。簡単だ、『これから3年は学園にいるんだ。その間にプライベートで口説き落とせばいいんだよ』」
「『なるほど。そういう考えもあるのか』」
「『そうだ。それに実際に自分で確かめないと此処にいるのが無駄かどうかなどわからないだろう。それも主観的だけでなく客観的に、そして政治面でのことも考えなければならない。そこらを考えたことはあるか?』」
「『むっ、私は軍人だからな。政治には関わらないつもりでいる』」
「『いや、軍人である以上政治とは切っても切り離せない。なぜなら戦争とは政治の一つだからだ。交渉に武力というカードを切る行為だからな。積極的に政治に関わろうとするのは問題だが、あまり無関心でいるのは問題だ。知っておくというのは重要だ』」
「『なるほど。確かにその通りだ』」
「『理解してくれたようで助かる。これが理解できないと手の貸しようがないからな。では、3年かけて口説く方向で話を進めよう。まずは、優等生であることが最低条件だな。話を聞いてもらうには相手側にもメリットがなければならない。この場合、縁や情は使わない方がいい。なぜなら、織斑先生は出来るだけ公平な目で生徒を見る。肉親だろうとそうだ。まあ、男である分を鑑みてある程度は違うだろうがな。つまり、縁や情で頼ればマイナス評価だな』」
「『うむ、教官ならそうだろうな』」
「『なら、少しでも口説く材料として優等生でいるということで心象を良くしておくのは間違いではない。むしろ、これが有効打と言える。こうすることで心象を良くした状態で接触する機会を増やし、口説き落とす。これが唯一の道とも言える。口説き方は時間をたっぷり摂らないとな。相手に合わせた口説き方というものがある。その口説くための材料を集めるためにも優等生である必要がある』」
「『理解できた。だが、優等生とはどういう状態のことをいうんだ?』」
「『細かい部分に関してはオレが適切にフォローしよう。なので大事な部分だけを覚えろ。まず一つ、余計な迷惑をかけるな。授業で分からない部分を質問したりするのは迷惑ではない。それが仕事だからな。だが、他人への暴力行為や規則を破るような行動、これらを起こしてはならない』」
「『ふむふむ』」
「『悪い例は事欠かない。織斑の周りの女共の行動は最悪だ。2、3日観察すればそれがどういう行動なのかがよく分かる。ああ、織斑自身も問題児だ。よ〜く覚えた上で近づくな。巻き込まれると評価が下がるぞ』」
「『了解した』」
「『あとは、ここは軍隊ではない。学園には学園のルールがあるし、他人との付き合い方も覚える必要がある。煩
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