第二部 WONDERING DESTINY
CHAPTER#20
DARK BLUE MOON? 〜Breathless Night Extreme〜
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へと移行する。
シャナは両手に集束させた炎気を前に突き出す、
マージョリーはグリモアを繋いだベルトごと振り乱す形容で、
それぞれ相手の眉間に銃口を突き付けるように差し向ける。
そして空間で爆砕する、両者が全力で以て刳り出す “流式” 名。
【冥 咬 覇 貫 號 獣 架ッッッッッッ!!!!!!】
『炎 劾 華 葬 楓 絶 架ッッッッッッ!!!!!!』
両者が刳り出したのは、奇しくも同じ炎架型の焔儀。
しかし一方は高架形であるのに対し、美女が刳り出したモノは
その4つの尖端に魔獣の爪をギラつかせる背徳の鉤十字。
そしてその本質は、射程範囲こそ単体に留まるが、
“破壊力だけなら” マージョリーが携える数多の焔儀の中でも最強の威力を誇るモノ。
炎気と炎気が噴き搾り合い、熱気と熱気が灼け荒び、
大地と空間すらも融解させる程の壮絶な焔儀戦では在ったが、
コトこの場に至ってはその総合力に於いて勝敗の趨勢は明らかで在った。
いつかのスタンド戦と同じく、流式を撃ち放った後も少女と美女は
ソレに炎気を集束して送り込み続け相手の存在を圧倒する為に力を振り絞る。
だが、同属焔儀同士の膠着状態は長く続かず、
次第次第に少女の撃ち放った高架の方が捺され始めその形容も歪めていく。
「やはり敵わぬか……! なれば……ッ!」
及ばずながら加勢を試みようと進み出るラミーを、承太郎の手が制す。
「空条 承太郎!? しかしっ!」
戦士としての誇りがそうさせるのか、
だがこのままでは少女が灰燼と帰すのは時間の問題の為
老紳士は疑念を呈する。
だが示された無頼の貴公子は、ソレとは全く別の諮問をシャナに差し向けていた。
(“狙い” は、確かに面白い……だが果たして、
『そんなコト』 が本当に可能なのか? シャナ。
リスクを負って無理に発動しても、最悪 「相殺」 で終わっちまうぜ)
(むう……)
彼の胸元で、被契約者で在るアラストールも同様の心情で彼女を見つめる。
だが次の瞬間、戦闘に於いて極限まで研ぎ澄まされた彼の 【洞察力】 が、
シャナの真の “狙い” を看破した。
一方的に少女の放った炎架を圧搾しながらも、
自身は疵一つ付いてない蒼き鉤十字、
その頑強さ、乃 ち “持続力” を原拠として。
(そうか……! 『そういうコトか……ッ!』 なら、コレはヤれる……ッ!)
青年が確信と共に瞳を見開いたのと同時に、
その表面中心部の紅玉にも無惨な亀裂が走り、
形容を保つのが精一杯となった灼熱の高十字架
を認めた美女の口
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