第77話本戦開幕
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ねぇぞ。
まあ試合に関してはしっかり教えてもらったし、ここからはーーー
「最後にもう一つだけいいか?ここからが重要なんだ」
「・・・本当にこれで最後よ?」
そう、オレがシノンに一番聞きたかったことがまだ残ってる。それを聞くために、オレは今回のBoB本戦の出場選の名前が載ってるリストを出してシノンに見せる。
「BoB初参加の連中に、シノンが知らない名前はいくつある?」
「はあ?何それ?」
「教えてくれ。昔の知り合いがいるかもしれないんだ。名前が違うかもしれないけど」
前回のBoBに出場していたらしいシノンなら、今回のBoB出場選手の中に知らない名前があるはずだ。死銃は恐らく今回が初出場、つまりシノンの知らない名前があればそいつが死銃の可能性が高い。
「まあ名前だけなら別にいいけど。初めてなのは・・・どっかのムカつく侍を除くと三人だけ」
「三人!?なんて名前だ!?」
シノン曰く、どっかのムカつく侍ーーーもといオレを除くと三人。《銃士X》、《PaleRider》、そしてーーー《Sterben》?スペルミスか?まあとにかくシノンが知らない名前ってのはこの三人らしい。この中に死銃がーーー
「ねぇ、どういうつもりなの?知り合いがどうとかって言ってたけど・・・昨日の予選であんたの様子がおかしくなったのと何か関係があるの?」
「・・・ああ。全部は無理だけど、話すよ」
ここまでシノンには面倒かけたし、たくさん怒らせもした。答えられる限り話そう。
「オレは昨日、昔同じバーチャルMMOをやってた奴にいきなり声をかけられたんだ。さっきの名前のどれかが恐らく奴だ」
「友達だった・・・?」
「冗談じゃない。敵だ。オレは奴と本気で殺し合ったことがあるはずなんだ。多分名前だけは知ってるかもしれないけど・・・」
「殺し合った?敵?それはパーティで仲違いしたとか、そういう理由?」
「違う。奴は、奴の所属した集団は絶対に許されないことをしたんだ」
和解はありえない。剣で決着をつけるしかなかった。それ自体は後悔してない。でもーーー
「オレは負うべき責任から目を背け続けてきた。無理やり忘れて、友達の仇を討ったって勝手に満足して、今日まで生きてきたんだ・・・」
だけどーーー
「もう逃げることは許されない。もう逃げることは出来ない。逃げない。今度こそ正面から向き合わなきゃいけないんだ」
オレはあの男と戦って、勝って、あの空に浮かぶ鋼鉄の城の呪縛から開放しなくちゃいけないんだ。
「・・・変なこと言ってゴメン。忘れてくれ」
もしかしたらオレの素性が知られてしまうかもしれない
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