第十三話 攻略組と中層の差
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こで死んだからって本当に死ぬかもわからないのに。」
シリカ「あなたって人は!」
ロザリア「そんな事よりも自分達の心配でもしたら…?」
ヴァル君の言葉に当然のように返すロザリアさんを見て、あたしは怒りを覚えた。
そして彼女が言うと他の木の陰から七人の男性プレイヤーが出てきた。
内六人のカーソルがオレンジになっている。
シリカ「キリトさん、アーサーさん、人数が多すぎるよ! ここは脱出を!」
私は二人に脱出する事を提案したけれど。
キリト「大丈夫だ。 俺が逃げてって言うまでは≪転移結晶≫を準備して待ってて。」
シリカ「う…うん。 って、キリトさん! アーサーさん!」
そう言うと二人は武器を持って相手の方に歩いていった。
「アーサーにキリトだと!?」
「黒ずくめの装備に盾無しの片手剣、間違いない『円卓の騎士団』の『円卓の黒騎士』だ! まずいですよリーダー! こいつ攻略組のトップですよ!」
「じゃ、じゃあもう一人は『円卓の騎士王』!?」
ロザリア「バカ言うんじゃ無いよ! 『円卓の騎士王』って言ったらユニークスキル持ちだろ!? そんな物持ってないじゃ無いか!」
アーサー「ん? 何? 見たい?」
そう言うとアーサーさんは装備を変えた。
白の鎧に見たことの無い武器。
「ほ、ホンモノかよ。」
ロザリア「こ、攻略組が何だって言うんだい! この人数なら勝てるに決まってる!」
「そ、そうだ! それに攻略組なら良いアイテムを沢山持ってるに違いねぇ!」
アーサー「キリト、俺がやる。 下がってろ。」
キリト「OK。」
キリトさんが下がると同時に相手全員がアーサーさんを囲んだ。
シリカ「き、キリトさん! 助けないと!」
キリト「いや、必要ない。 むしろこの状況で入ったら邪魔になるだけだ。」
バキャキャキャキャキャ!!
何かが折れる音が聞こえ、アーサーさんの方を向くと、
「う、ウソだろ。」
「何だよ、コレ。」
七人全員の武器が破壊されていた。
アーサー「現在の俺の筋力値はおよそ五千。 龍爪剣と鎧の効果でプラス約三千。 合計で八千。 ほぼカンスト状態だ。 しかも龍爪剣は耐久値無限。 そんな武器をこの筋力値で振れば中層の武器なんて一溜まりも無い。 分かるな? テメェ等がどれだけ武器を変えようが関係ないんだよ。」
「そ、そんなのありかよ。」
アーサー「これが現実だ。 数字が上がるだけで起こる理不尽。 それがレベル制MMOの不条理なところ。」
「くっ」
「チッ…」
彼の宣言に、男の人やロザリアさんが苦悶の表情をした。
レベルが上がるだけ、数字が上がるだけで、どんな事も覆してしまうなんて。
するとアーサーさんは懐を探り始めた。
取り出した
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