機動戦艦ナデシコ
1443話
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うやら必ずしもそういう訳ではないらしい。
「さて、じゃあお前達はどうする?」
歌手の3人とエルモがいなくなったのを見計らい、護衛の面々に尋ねる。
だが、その答えは決まっていた。
そもそも護衛としてやって来たのだから、護衛対象をホテルに残して自分達で遊びに出掛けるという訳にもいかないだろう。
そういう意味で、一人自由な立場にいるのはカガリだったが、カガリも周囲の空気を読むという能力は身につけたらしく、自分だけホテルを出て行くといった事は考えていないらしい。
アスランが少しほっとしているのを見れば、まだ時々は気分次第で抜け出したりしているって事なんだろうが。
「僕はラクスの護衛だから、打ち合わせをやってる近くで待ってるよ」
「えっと、私もミーアさんの護衛なので」
「ランカを一人には出来ないだろう」
「ちょっ、隊長。一応この護衛のメインは俺なんだから……」
そんな風な返事が戻ってくる。
となると、俺も別に街中に出たりする必要は……そう思っていると、不意にホテルの警備をしている量産型Wの一人が近づいてくる。
「アクセル代表、ホテルに侵入しようとしていた者を捕縛しました」
「……早速か」
このホテルに今回のライブ関係者がいるというのは、大量の量産型Wが警備をしている事から明らかだ。
でもって、その量産型Wの警備をどうにか抜いてホテルに侵入しようとした奴がいたのだろう。
予想はしていたが……誰を目当てにした侵入なのやら。
今回のライブのポスターにはシェリルが主役のように大きく映し出され、その周囲にはミーア、ラクス、ランカの3人が存在しているといった構図だ。
当然のように4人共顔が確認出来る為、それを目当てにしてくる奴もいるだろう。
シェリルはメディアにも出ているから、認知度って意味ではシェリルが一番だろうが。
「危険物の類は持っていなかったか?」
「ナイフの類を」
「……ナイフ?」
また、平和的な奴じゃないらしい。
一目だけでもシェリル達に会いたいってのなら、まだ分からないでもなかったが……さて、何を目的にしてるのやら。
「アクセル、俺も出るか?」
そう言ってきたのは、オズマ。
ここに揃っている護衛の中では、一番真っ当に、それでいて長期間軍事訓練を受けてきた人物だ。
アスランやルナマリア、それとついでにメイリンもプラントで軍事訓練を受けてはいるが、コーディネイターだけに促成栽培に近い。
キラにいたっては、一切軍事訓練を受けてはいないしな。
「いや、悪いが今はこっちに任せておいてくれ」
その言葉に多少不満そうな表情を浮かべたオズマだったが、ここがマクロス世界ではないというのは十分に理解しているのだろう。頷き、それ以上は口に
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