ターン55 科学水龍と神の雷
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ともあるまい、ハイドロゲドンに攻撃する!失楽の―――――」
「この瞬間、リバースカードオープン!」
ハモンが全身から走らせる稲妻が、三沢の目の前に出現した巨大な鏡に全て吸収される。その鏡は目の前の風景を模写するのではなく、かすかに覗いて見えるその中にはハイドロゲドンとオキシゲドンが1体ずつ写りこんでいた。
「馬鹿な!?」
「俺はフィールド上の2体のモンスター、ハイドロゲドンとオキシゲドンをゲームから除外することで永続罠、ディメンション・リフレクターを発動した。このカードは発動後に闇属性レベル4の魔法使い族としてフィールドに特殊召喚され、その攻守は相手モンスター1体と同じになる」
ディメンション・ミラージュ 攻4000 守4000
鏡が吸収した稲妻のエネルギーを内部に溜め込み、自らの力へと変換していく。最初はうっすらと、だが次第に力強く、鏡そのものの表面が内部から光を放ち始めた。
「そしてディメンジョン・ミラージュは特殊召喚に成功した時、自らの攻撃力の数値分だけ相手プレイヤーにダメージを与える!これで終わりだ、降雷皇ハモン!」
臨界点を超えたエネルギーは破壊光線として真っ直ぐに解き放たれ、防御姿勢を取ったハモンの黄金色の翼をあっさりと突き破ってプレイヤーとしてのハモンを直撃する。
「ぐ、ぐおおおお………!!」
ハモン LP2950→0
「なぜだ、なぜ我が2度も人間ごときに……!」
『その理由を知りたいか?』
ソリッドビジョンが消えてゆく中、その場に倒れこむハモン。うわごとのようになぜだ、なぜだと呟き続けるその姿に、どこからともなく声が降り注いだ。
「……その声、ウリアか……フン、我の無様な姿を嗤いにでも来たか?」
『まさか。いいか、お前が敗北した原因はただ1つ。人間を侮っていたことだ』
「何?」
ゆっくりとハモンを諭すウリアの声。僕らも、ラビエルも、誰も何も言わなかった。
『以前の私もそうだった、だからこそ敗れた。今回お前は私との戦いを求めるあまり、真の相手である目の前のこの人間のことを見ていなかった。だからこそ私はこのデュエルの前、この人間に密かに頼んだのだ。万一私のカードをドローしたとしても、このデュエルに限り私を召喚しないでくれと。案の定お前は常に心のどこかで私が場に現れることを意識してのデュエルしかできず、その結果実力を十分に発揮することができていなかった』
「それでは、まさか貴様は……!」
『ああ、そうだとも。バッド・エンド・クイーン・ドラゴンにより墓地に送られたカード、あれが私だ。お前はいつまでも手札で召喚条件を満たしていない私、そして墓地に送られ蘇生もできない私の幻影を無意味に意識し続けていたのだ』
「まったく……このハモン
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