暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン55 科学水龍と神の雷
[5/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
発動!」

 殉教者の背後に、僕らには読めない悪魔文字がびっしりと書かれた巨大な石板がせり上がる。だけどそれより問題なのは、あの天変地異のカードだ。天変地異とデーモンの宣告が揃った時、そのプレイヤーは1ターンに1枚のカードをドローできるのと等しい……なにせ超有名なコンボだ、僕だって知っている。

「天変地異の効果により、互いのプレイヤーはデッキを表側表示にする。そしてデーモンの宣告は1ターンに1度我のライフ500を支払うことでカード名を宣言し、デッキトップがそのカードならばそのまま手札に加えることができる。このターンは……ほう、強者の苦痛か」

 天変地異の効力でデッキが表側になっているこの状況では、どんな馬鹿だってデッキトップの中身なんて外すわけがない。当たり前のようにデッキの一番上にあったカード、強者の苦痛を手札に入れた。

 ハモン LP4000→3500

「さらに我は番犬−ウォッチドッグを召喚。バトルフェイズに入るが、このカードは攻撃力0なため攻撃はせずメイン2に移る」

 番犬−ウォッチドッグ 攻0

「ウォッチドッグは召喚したターンのメイン2にのみ効果を使うことができる。手札の魔法カード1枚を捨て、デッキから永続魔法1枚を場にセット。この効果で我は2枚目のデーモンの宣告をセットしそのまま発動、500ライフを払いバッド・エンド・クイーン・ドラゴンを宣言。当然これも手札に加える。カードをセットしてターンエンドだ」

 ハモン LP3500→3000

「止められない、か……」

 3枚も伏せてあるのだからなにか1枚ぐらい妨害系のカードがあるかとも思ったが、現実はそううまくはいかないようだ。全ての効果を素通しした結果、ハモンのデッキは大きく回転し始めてしまった。

三沢 LP4000 手札:3
モンスター:なし
魔法・罠:3(伏せ)
ハモン LP3000 手札:5
モンスター:番犬−ウォッチドッグ(攻)
魔法・罠:デーモンの宣告
     デーモンの宣告
     天変地異
     1(伏せ)

「俺のターン、ドロー!来い、ハイドロゲドン!」

 久々に見るその姿は、水素をモチーフとした4つ足の恐竜。となるとあれは間違いない、6つの属性デッキの中でも三沢が最も愛用する、ウォーター・ドラゴン軸の水属性デッキだ。

 ハイドロゲドン 攻1600

「……あれ?」

 攻撃力ではハイドロゲドンが上なうえ、あのカードはモンスターを戦闘破壊するたびに同名カードをリクルートする能力がある。つまりこのままハイドロゲドン2連撃を加えれば三沢の勝利……なのだが、なぜかその本人が動こうとしない。あの伏せカードがいかにもな罠なのは僕だって見ればわかる。だけど、案外ブラフの可能性だってあるしと
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ