ターン55 科学水龍と神の雷
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めるためだ」
「つまりマルタン様が、お前らを倒せとさ。最も我の狙いはただ1つ、裏切り者のウリア!お前を倒す、ただそれだけだ!その後自慢の機械を粉々にされたくなければ、我の挑戦を受けろ!」
そう言って黄マントの殉教者が三沢を……より正確に言えば、三沢のデュエルディスクとその中に眠るウリアをすごい剣幕で指差す。どうやらそれを受けて、三沢とウリアが何かテレパシーでの会話をしたらしい。覚悟を決めた表情でデュエルディスクを構え、ハモンの方へと歩きだす。それを止めたのは、意外にも向こう側で見ていたツバインシュタイン博士だった。
『待ちたまえ、三沢君!』
「申し訳ありません、博士。しかし奴の狙いは俺です、幸いここから先の操作に専門知識は必要ありませんし、俺が席を外しても……」
『違う、そういうことを言っているのではない。この転送システムはデュエルアカデミアほど巨大な質量を持つ物体を運ぶにはデュエルエナジーが足りていないが、これぐらい小さなものならば今の状態でも飛ばすことができる!戦う前にこれを受け取ってくれ、三沢君!』
そう言って何かケースのようなものを投げる博士。弧を描いて転送装置の真上に飛んで行ったそれが装置から放たれた光を浴びると、次の瞬間にはテニスコートの真上に突然現れた。重力に従い落ちてきたそれをキャッチし、中身を確認した三沢の顔がパッと輝く。
「これは、俺のデッキじゃないですか!」
『うむ。やはり使い慣れたものが一番良いじゃろうからな。健闘を祈っておるぞ、三沢君』
「ありがとうございます、博士!」
これまで使っていた借り組みで寄せ集め状態だった炎属性のデッキを引き抜く三沢。そこからウリアのカードを取りだして送られてきた新たなデッキに入れ、それをデュエルディスクに差し込んだ。
「さあ、待たせたな」
「まずはウリアとそのおまけを倒す。それが終われば、我に屈辱を味あわせたあの女を……」
あの女、というのは夢想のことだろう。綺麗な逆転勝利だったからねえ。しかし三沢をおまけ扱いとは、大胆というか傲慢というか。
ともかく2人のデュエリストが、特に示し合わせる風もなくテニスコートの両端に分かれる。そこから互いに構えを取るのも、ほぼ同時だった。
「「デュエル!」」
「先攻は俺からだ!カードを3枚セットし、カードカー・Dを召喚!召喚したこのカードをリリースすることでデッキからカードを2枚ドローし、このターンのエンドフェイズになる。俺はこれで、ターンエンドだ」
先手を打った三沢は、まずドローから仕掛けた。フィールドに現れすぐ消えた平べったい車の効力により手札を増やし、3枚の伏せカードでハモンのターンを迎え撃つ準備を固める。
「我のターン!永続魔法、天変地異!さらに永続魔法、デーモンの宣告を
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