幼年期編
10章
アルトリアさんは幽霊で騎士王でアーサーです。凛さんは魔法使いで士郎くんはその旦那さまです
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少し考えるそぶりを見せながらも口を開いた。
「…私の常識から言わせてもらえば能力者、それも最低でもレベル4クラスだと感じてます。でもアルトリアさんの事も加えて考えると教会の魔術関連の関係者って線も捨て切れてません。正直に言うと情報が足りなすぎます」
美琴は少し間要素掘りを見せながらもそう言い切る。正直に答えたのは言い逃れはできそうになかったこともあるが、純粋に凛や士郎、アルトリアは信頼できると感じていたからだ。凛たちもそれを感じたのか少しだけ表情が緩む。
「ふぅ、今ある情報の中じゃ完ぺきな答えじゃないの。本当に年不相応よね美琴は」
「…まぁ、自覚はあります」
「おれも美琴に勉強教わってるしなー。料理も掃除もなんでもござれだし、美琴にあってなかったらこんなに健康的かつ優等生な学校生活は送ってなかっただろうな」
「…そんなに褒めても何にも出ないんだからね当麻」
「へ?思ってる事言っただけだけなんだけど」
当麻とかけあいを始める美琴を見て、大人組3人は笑みを浮かべつつ思った事は重なっていた。
すなわち『美琴は当麻の前では年相応だよなー』ということである。
「ま、もともと説明するつもりだったから別にいいんだけど、ちゃんと話しておきましょうか。ほら、美琴、当麻、話の途中だからこっち向く」
凛がそう言うと二人は掛け合いをやめて話を聞く姿勢を取った。
それを確認すると凛は口を開き始める。
「アルトリアに関してはさっき美琴の言った通り、関係性としては主と使い魔ってところね。簡単にいえば実体を持った幽霊ってところかしら?アルトリアとはちょっとした折りに知り合って契約を結んで今に至るって感じかしらね。ま、基本的に友人関係でもあるからそんなに堅苦しい物でもないわよ」
凛の説明を予想はしていたもののおどろいた表情で聞く美琴と当麻に凛は頬を綻ばせ話を続ける。
「あ、ちなみに生きていた時の名前は騎士王 アーサー・ペンドラゴン。正確にはアルトリア・ペンドラゴンになるかしらね。エクスカリバーを抜いたあのアーサー王って言えばわかるかしら?」
「え?」
「??聞いたことはあるようなないような??」
正確に理解した美琴は驚きすげてポカーンとした顔をし、当麻はなかなかアーサー王がなんだったか思い出せないのか頭をひねっていた。
「ちなみに私は“魔法使い”で士郎は“へっぽこ魔法使い”で私の旦那様ってとこかしらね」
「へぇ〜凛さん、すごいな」
当麻がなぜか感心したような声を出すなか、士郎は顔を赤く染め、アルトリアは「またですか」というように溜息をつき、美琴は「旦那さま…」と呟きながら当麻の方をみていた。
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