第三百六十話
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第三百六十話 話を聞いた後で
梨花は梨奈自身から自分の読みが正しかったことを知った、梨奈が母に対してそのことを話していたのを聞いて。
そうしながらミルクティーを飲んでいた姉にだ、妹は声をかけた。
「お姉ちゃん何飲んでたの?」
「ミルクティーよ」
それだとだ、梨花は答えた。
「自分で淹れたの」
「そうなの」
「梨奈も飲む?」
「私はレモンティーにするわ」
梨奈は姉ににこりと笑って答えた。
「そっちにね」
「そうなの」
「自分で淹れるから」
「あら、自分でなの」
「だって私前から出来るから」
自分で淹れることをというのだ。
「お茶はね」
「そうなのね」
「今までお父さんやお母さんお姉ちゃんに淹れてもらってたけれど」
それをというのだ。
「もう自分で出来るから」
「じゃあ自分でレモンティーを淹れて」
「飲むわね」
姉に自分から言ってだ、そして。
それまで座っていたソファーから立ち上がってだった、キッチンでティーパックを出してそれをカップに入れてポットのお湯を注ぎ込んだ。そこから冷蔵庫の中にあるスライスされたレモンのタッパを開けてそこからレモンを出して紅茶に入れた。
レモンを少し入れてから出してその色が変わった紅茶を梨花の向かい側の席に持って来てその席に座ってだった。
梨奈はレモンティーを飲んでだ、梨花に笑顔で言った。
「美味しいわ」
「本当に自分で出来たわね」
「だからもう私もね」
「それは出来るのね」
「そうよ」
笑顔で言うのだった。
「こうしてね」
「成長したわね」
「これ位はね」
それこそというのだ。
「私も出来るから」
「あら、二人共紅茶飲んでるのね」
母も席から立って二人に言ってきた。
「じゃあおやつ食べましょう」
「今日のおやつは何?」
「クッキーよ、チョコレートのね」
母は梨花の問いに笑顔で答えた。
「三人で食べましょう」
「ええ、じゃあね」
「三人でね」
姉妹で応えた、そのうえで母娘三人でおやつを楽しむのだった。
第三百六十話 完
2016・7・15
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