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ドリトル先生の名監督
第二幕その八

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「気になっているんだ」
「そうなんだね」
「力士の人は身体が柔らかいし」
「強い筋肉と骨を持ってるからね」
「しかも身体にいいものを沢山食べてるから」
 そうした条件が揃っているからです。
「あまり怪我をしない筈だけれど」
「そうなんだね」
「うん、身体が柔らかいと」
「その分関節の動きがよくて」
「筋肉もほぐれるから」
 だからというのです。
「怪我が少ないんだ」
「力士さんが柔軟体操をするのも」
「稽古前と後にだね」
「怪我をしない為になんだ」
 まさにというのです。
「普段からね、けれど」
「それでもなんだね」
「うちの大学の相撲部は最近怪我が多いね」
「どうしてかな」
「怪我はしないに越したことがないから」
 だからと言う先生でした。
「原因が知りたいね」
「相撲部の人に聞いてみる?」
「そうしようかな」 
 こうしたことをお話するのでした、王子と。そして。
 王子がお家を後にしてからです、王子と入れ替わりに今度は猫又が遊びに来ました。チーチーはその猫又に言いました。
「君身体柔らかいよね」
「あら、急にどうしたの?」
「さっき先生が王子とお相撲の話をしていてね」
 それでというのです。
「力士さんが身体が柔らかいって話をしてたから」
「僕達なんかよりもね」
「そうよね、ずっとね」
 チープサイドの家族もお話します。
「猫って身体柔らかいね」
「随分とね」
「首とか背中とか」
「足の関節もね」
「そういえばそうね」
 猫又は言われて気付いた感じになりました。
 そしてです、こう言うのでした。
「私達は身体柔らかいわね」
「僕も真後ろは見られるけれど」
 ジップが言うには。
「君達程柔軟じゃないよ」
「犬もそうよね」
「とてもね」
「首ならともかく」
 トートーは自分の首を動かしています。
「身体全体になると」
「猫が一番?」
「僕もそう思うよ」
「身体が柔らかいから怪我をしないし」
 今度は老馬が言います。
「素早いんだね」
「素早さには自信があるわよ」
「そうだよね」
「やっぱり身体は柔らかいに越したことはないのね」
 ガブガブはこの結論に至りました。
「怪我しないし動きも素早いし」
「まあそうね」
「そうよね」
「というか何でそんなに柔らかいの?」
 ダブダブは猫又に具体的に尋ねました。
「猫さん達は」
「元々?」
「それじゃあわからないよ」
「とにかくどの猫も身体が柔らかいわね」
 ポリネシアは猫又だけでなく猫全体のことをお話しました。
「本当に」
「子猫でもね」
「そうそう、びっくりする位ね」
「他の生きものが出来ない動きとかポーズとか出来て」
 ホワイティが言います。
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