好き勝手
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「……ぐぎゅぁ」バタッ
赤い戦士にイレインが倒され氷村は逃げようとしたが崩れ落ちた。
氷村の顔には赤い戦士に気絶するまで殴られた複数のアザがある。常人なら一発殴られ気絶して済んだが夜の一族の頑丈さが仇となった。
氷村が倒れた事でアリサ、すずかを拐った誘拐犯は全滅。
すずか、アリサは喜んで良いのか解らなかった。
何故なら残ったのは狙いも敵か味方かも判らない正体不明な超人だからだ。
赤い戦士は氷村の気絶を確認すると縛られた少女達の元に向かう。
近付くと少女達はビクッと体を震わせたが、戦士は気にせず無表情なままなにも言わず少女達の前に立つ。何をする気なのかと二人はビクビクと怯えた。
持ち上がる槍。
「ひっ!」
二人は恐怖に目を閉じた。
何も起きない。二人が目を開けるとすずか、アリサを縛っていたロープが床に落ちていた。
「あ、ありがとう」
「…ありがとう」
助けてくれたとアリサ、すずかは戸惑いながらも礼を述べた。
内心では助けてくれるなら無言!無表情は止めてよ!無茶苦茶怖かったんだから!と叫んでもいた。
「ね、ねえ!貴方ッてなに!」
赤い戦士はアリサの発言を無視し倒れた男の上着を奪う。アリサ、すずかは何をしてるのか疑問に思った。
赤い戦士はまたなにも言わずにアリサに上着を差し出す。
「なに?」
アリサは行動の意味が解らない。先にすずかが気が付き顔を真っ赤にする。
「あ、アリサちゃん、そ、その服」
アリサは服と言われて自分の体を見る。アリサの顔は見る見ると赤くなる。アリサの服は男達に破かれ色々と見えてしまっていた。アリサは顔を真っ赤にして差し出された服を奪い体を隠す。
「い、言ってよ!!」
アリサは恥ずかしさに怒鳴る。赤い戦士は特に反応しなかった。
アリサはムッとする。エッチな視線で見られるのは論外だが、まるで興味無いみたいな態度は女の子として許しがたい。
「あ!あの何で助けてくれたの?」
「……」
すずかが聞くと赤い戦士は口を開き掛け、突然二人を自身の背後に移動させた。
「え!?なに!」
「なによ!?」
「……」
二人は守る様な赤い戦士の行動に戸惑う。赤い戦士は無言で扉の方向を睨んでいる。
バガン!!
扉が壊された!
「すずか!アリサ!」
四人の男女が室内に突入してきた!
「なにこの状況は?」
何処かすずかに似た女性は倒れ付した男達を見て困惑している。
「貴様!」
突入した中で唯一の男が赤い戦士に気付くと、常人では見えない速度で両手に持った小太刀二本を構える。赤い戦士もそれに呼応してか槍を構えた。
十メートルは離れた距離からの対峙。
膠着
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