第11話 初めまして
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「僕になにできるか、わからなかったのでとりあえず。コレをどうぞ」
「あ!ポ〇リスエット!いいの!?」
「もちろんです。受け取ってください」
「わーい!!私ポ〇リ大好きなんだ!ありがとう!」
そう言ってもらえるだけで買ってきてよかったと思う。
他の2人も感謝の言葉を述べて、暫く休憩しようとバッグを置いてあるところに戻る。
その時僕はふと、感じた。
.....石段の奥から一人分の視線を。
「.....誰、ですか?」
「ヴェェっ!?」
女の子と思われる澄んだ声、だけど奇妙な声に一瞬驚く。
どんな顔をしてるかはちょっと遠くてわからないけど.....多分、可愛いという類に入るのだろうか。
目立つ赤髪が特徴的な女の子。
「そこで、何してるんですか?」
「え、いや。べ、別に.....ただたまたま通り掛かっただけよ!」
「.....あ、はい。なんか、すいません」
質問しただけなのに何故か刺々しく怒られた。
赤髪の少女は僕を腕を組んで睨んでいる。確かにちょっと怖いけど、なんていうんだろう...その機嫌悪そうな姿が大人っぽく見えた。
音ノ木坂の制服で花陽や凛と同じ色のリボンを身に着けている。
「もしかして...貴女は一年生ですか?音ノ木坂の」
「だ、だから何よ。文句ある?」
「い、いや別に...そういうわけじゃないんですけど」
「じゃあ何よ」
「なんでこんなところにいるのかなぁ〜って。お参りですか?」
「え?いや、そんとつもりは」
僕が質問すると、少女は口籠り始めカールのかかった髪をくりくりと弄り始める。
恥ずかしがっているその姿は、先ほどの大人びた姿とは裏腹に年相応の表情をしていて、単純に可愛いと思った。
「あ、貴方こそ何よ!私がここに来ようと関係ないでしょ!」
「ま、まぁ...そうだね、うん」
「だいたいよく貴方は見ず知らずの人に気さくに話しかけられるわね!」
「だ、だって...その制服見て僕の幼馴染のクラスメートかなぁと思ったから」
「あれ?お〜い!!西木野さ〜ん!!まーきちゃ〜〜ん!!」
「ヴェェェッ!!??」
さっきまで向こうで寝転がってた高坂先輩の大きな声が聞こえ、”西木野さん”と呼ばれた目の前の少女は僕が声かけた時と同じような奇妙な声を発して真っ赤になった。
どうやら西木野さんは恥ずかしがり屋なのかもしれない。花陽とはまた違ったタイプだけど、根本的なところは一緒だ。....多分。
「大声で呼ばないでよ!!」
「ふぇ?なんで?」
「な、なんでって....」
「っていうか、貴女が噂
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