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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第538話】
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ほ、本当はもう何回か君に呼ばれてるんだけど……」

「……?」


 呼んだ記憶は無いのだが――首を傾げていると、そっと囁くように告げた。


「更識――刀奈……よ」

「カタナ……。 ……なる、確かに呼んでたかな」


 あくまでも刀剣類の意味でだけど。

 楯無――いや、刀奈さんは嬉しそうな表情を見せてからシーツを被って横になった。

 俺もそれを見て自分のベッドへと戻り、唇に触れる。

 ……雰囲気的なものとはいえ、彼女とキスした事実――昔の俺が見たらあり得ない様な光景だよな。

 それぐらい俺は女性が苦手だった――今は中学時代の女性が苦手だという結論だが……。


「……少し横になるかな」


 そう呟き、瞼を閉じると直ぐに意識が深い底に落ちていき、眠りについた。


「……お姉さんまで好きにさせちゃうなんて。 ……君の方が人たらしよ? ……ふふっ」


 眠りについたヒルトを見て、刀奈はそっと近付く――そして、眠ったままのヒルトに口付け、囁く。


「……お姉さんも、君の争奪戦に加わっちゃうからね? 覚悟……しなさいよね?」
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