暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
112話:全力を持って
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 ―――戦況は少しずつ、終息へと向かって行く。

 スカリエッティの本拠地では、フェイト達によってスカリエッティと戦闘機人三名の捕縛に成功。
 空を飛ぶ聖王のゆりかご≠ナは、ヴィータが駆動炉を破壊。聖王として覚醒したヴィヴィオと相対したなのはも、無事にヴィヴィオを保護した。

 地上でも、エリオとキャロが紫髪の少女ルーテシアの説得、ティアナは戦闘機人三人の捕縛、スバルは自身の姉ギンガの救出にそれぞれ成功する。
 それぞれが自らの戦場にて、最大限の力を発揮し、大きな戦果を挙げていた。


「―――どわぁぁぁッ!?」
「くッ、うぉお!?」


 だが未だ、戦況の落ち着かない場所もあった。

 地上本部へと続く道すがら、そこに設けられた防衛ライン。多くの魔導士達によって設けられたそれの目の前では、異常な光景が広がっていた。
 巨大な剣が大地を裂き、棍棒がコンクリートを砕く。途中雷が轟き、見ている者達の聴覚に響く。

 そんな異常な光景の中を、アスカとガイラの二人は駆け抜けていた。
 剣や棍棒を潜り抜け、雷を辛うじて避けながら、魔力弾や斬撃を飛ばして牽制していた。が、相対する黒いフォーティーンは気にも留めずに攻撃してくる。


「こ、こんなBigなの…どうするんだ!?」
「つべこべ言ってんじゃねぇ! とにかく、なるべく早く動きを止める―――全力≠ナ行くぞ!」


 あまりの猛攻に値を上げ始めるアスカ。だがそれに対しげきを飛ばし、ガイラは懐からあるものを取り出した。
 それはバリアジャケットを纏ったときと同じような、しかしキラキラと光り輝くもの。直方体のような―――もといUSBメモリーのようなそれを構えた。

 そしてアスカも、ガイラの口から放たれた全力≠ニいう言葉に、笑みを浮かべ一度頷き、「OK!」と答えた。
 両足をしっかり足に付け、両手を勢いよく突き出す。両手の小指と薬指を少しだけ曲げた状態で、手首の地点で交差させる。

 するとアスカの足元に魔法陣が展開され、周りには勢いよく炎が噴き出し、アスカを中心に渦巻き始めるではないか。そして更に、その炎が所々雷を纏っているではないか。
 周りから見ていた魔導士達も、この光景には驚かされた。いくら魔法とはいえ、ここまでの出力の炎が出るのは非常に稀であり、それが雷を纏うなど普通あり得ない光景なのだ。


〈 Extreme ! 〉


 そんなアスカに対し、隣に立つガイラ。メモリーのようなものにあるスイッチを押し、音声を出す。
 それと同時に、ガイラの足元に魔法陣が展開される。自らの魔力光である紫に輝いているのは当たり前なのだが、しかしその色はガラスでも含んでいるかのようにキラキラと輝いていた。


「「リ
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