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STARDUST唐eLAMEHAZE
第二部 WONDERING DESTINY
CHAPTER#19
DARK BLUE MOON? 〜Gravity Angel Drive〜
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 左肩口を鋭角に突き出す「車の構え」から、
右手で大刀の柄頭を基点とし円環状に廻転させて生み出された
月輪(がちりん)の如き捲刃(けんじん)
 ソレが空間に無数の刃紋を描き、円形チェーンソーのように
襲い来るトーガ達の腕をその勢いも併せて瞬時に削断したのだ。
 本来相手の武器、或いはソレを振るう腕や触手の 「破壊」 を
目的として練り上げられた反 撃(カウンター)技。
「だあァァァァッッッッ!!!!」
 そして両腕をもがれ達磨(だるま)と化した相手の喉元に
無慈悲の一尖の突き立てる完殺の交差刺刀術。
 疾風剥迅。惨空の叛牙。
『贄殿遮那・火車ノ太刀・朔斗(ザクト)
遣い手−空条 シャナ
破壊力−A++(相手の力により増減) スピード−A 射程距離−D
持続力−D(相手の力により増減) 精密動作性−A 成長性−B




 その脇で瞬速の片手逆斬りの許、一刀両断にされたもう一匹のトーガが
半身同士を上下にズラして立ち消える。
 最後の一匹は惜しくも逃したが、一つの剣技で二体を屠り一体を
再起不能に出来たのは秀逸の戦果。
「「「「「「「グウウウウウウゥゥゥゥゥガアアアアアアアアアアアアア
ァァァァァァァァァァ――――――――――!!!!!!!!!!」」」」」」」
 少女は無傷のままほぼ半数の戦力を殺がれたトーガ達は、
宿主の心情をそのまま現すかのような狂声で吠え、
最早策も何もない、数の暴力のみを(よすが) とし
残り7体が蒼い霹靂と成って一斉に襲い掛かった。
「ブッ殺せェェェッッッッ!!!!」
「ッッ!!」
 神器から魔獣の形容で狂猛に叫ぶ王の声に、
一瞬速く狂熱から醒めた美女が咄嗟に口を開く。
 しかしその展開を予め読んでいたかのように、
逆水平に構えた少女の指先が差すと同時に、
決然と告げられる言葉。
「おまえは次にッ! “おまえ達迂闊にそいつに近づくな!” と言う!!」
「おまえ達!! 迂闊にそいつに、ハッ!?」
 出した言葉を否定するように、ルージュで彩られた口唇に手を当てるマージョリー。
 意識の虚を完全に突かれる一瞬の喪心。
『遠隔操作能力』 の法則として、
宿主の心情がそのまま伝播しトーガ達もソレに連動して止まる。
 その隙にシャナは、大刀を鉄梁に突き立て己の身を低く
そして掌中に強大な力を集束させながら焔儀発動の構えを執っていた。
(えん)(がい)(ごう)……!」
 凝縮していく粒子線状の炎気と共に、
大気を呑みこむ竜 顎(りゅうあぎと) の如き形容(カタチ)で折り曲げられた指先に灯る、
真紅の炎。
(“アレ” は……ッ!)
(むぅ……!)
 その構えと色彩に、青年と魔神が瞠目したのはほぼ同時。

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