十六話:遊園地2
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――」
『ストッープ!』
ぐだ男のアプローチが成功したのだと早合点し愉快そうに語りだすラーマ。
ぐだ男は慌ててそんなラーマの口を塞ぐ。
心なしかシータからの視線がきつくなったのを感じながらラーマに耳打ちをする。
『まだ告白はしていないから黙っていて』
「なんだ、まだだったのか。ならば仕方あるまい」
早く告白してしまえという視線を向けながらもぐだ男の意思を汲み取ってくれるラーマ。
「あの、それで?」
「いや、何でもない。いつか本人から言う日が来るので気にするな」
「はぁ……分かりました」
明らかに何かあると疑いながらもジャンヌは渋々と頷く。
そこへ、とてとてと可愛らしい少女が走ってくる。
「ねえねえ、あたしと一緒に遊びましょう」
「あなたは?」
「あたしはあたし。鏡の国の中で一緒に遊びましょう」
フリフリのドレスを着こんだ少女、ナーサリー・ライムは案内人。
四人を魅惑の世界に連れていく存在だ。
『じゃあ、一緒に遊ぼうか』
「うれしいわ! あなたが優しい人でよかった。みんなで一緒にお茶会をしましょう」
『わかった』
ニコニコと笑いながらぐだ男の手を取り鏡の中に飛び込んでいくナーサリー・ライム。
残された三人は一瞬どうしたものかと顔を見合わせるがすぐにその後ろに続いていく。
「ぐだ男君はもしかして……小さな子が好きなのでしょうか?」
「誤解を招くような言い方はやめてやらぬか」
密かにぐだ男の名誉がかかった会話を行いながら。
鏡の世界に向かったぐだ男達はそこでチェスの駒の姿と力を得る。
ぐだ男はビショップ、ラーマはナイト、ジャンヌはルーク、シータはポーン。
服装も全員がそれにあった服装へと変わりコスプレのようになる。
四人はナーサリーライムに導かれながら鏡の国を進んでいく。
「キマイラとバイコーンが争っていますね」
「ブラフマーストラがよく効きそうだな」
『撃たないでね。流石に可哀想』
「でも、そんなラーマ様も素敵です」
アルトリア・リリィにモフられる権利をめぐって町中で争っている2匹の獣。
そんなどこか気持ちの分かる争いを横目にしながらさらに一行は進む。
『白の騎士……良い人なんだけど』
「何故、振る舞う料理がすべてマッシュポテトなのだ?」
「日中は三倍マッシュです、とか……」
「……雑でした」
途中、モードレッドに襲われたところをガウェインに助けられる。
さらに食事まで振る舞ってもらったのだが全てマッシュポテトであり四人を震撼させた。
「赤の女王め……キャラが被るなどと…
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