第10話 家主のいない衛宮邸
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にせず、先に食べよ」
スカサハの思考も事前に聞いていた2人は、それでもと食らいつけば自分達に命令を使うと言う気遣いをさせかねないと判断して、促される通りに箸を取り料理に手を付けようとしたところで、2人してまたも止まる。
「今度は何だ?」
「・・・・・・・・・トーマスさんはいいのでしょうか?」
「あやつの事なら心配するな。アレは何時も昼食時は、近くのコンビニで事前に買いだめしてあるウイダーインゼリーで済ませているからな」
スカサハの言葉通り、エジソンな何かしらの事件やイベントが起きない限り、昼食は基本的にウイダーインゼリーで済ませている。
エジソンとシーマは肉体があるので、どうしても最低限のエネルギー摂取と休眠が必要だった。
その辺では霊体時に比べて時間の使い方が非合理にはなったが、サーヴァントの本来の役目は戦闘である。その為に戦闘時以外の魔力消費を抑えるためにこそ、重きを置く現状こそが優先されるため、これ以上は我儘となるだろう。
しかしそれでも極力合理的に物事を進めたいエジソン。
そんな時に、シロウに呼び出されてからそう時間が経っていない夕食時のテレビのCMで『10秒で2時間キープ』と言うキャッチコピーに目が引かれてから翌日、シロウが購入してきたそれを獲得して効果を検証すると、実に素晴らしいと気に入ったのが始まりだった。
それからシロウに借金をして、ウイダーインゼリーを多く購入したのだ。
そうして今に至り、話は戻る。
「えっ?でも、朝食時は皆さんと共に居ましたけど?」
「決して社交性のない男では無いからな。衛宮邸の住人の一員として顔出す事で、協調性がある事をアピールしているのだろう」
悪く言えばな――――と最後に付けだしたスカサハは、これで心配事は無いだろうと2人に目の前の料理を早く食べよと促した。自分に向けて来る意味ありげな2人の視線を黙殺して。
そうしてからスカサハが自分の昼食を待っている時に、テレビではニュースが流れていた。
『続きましては、神奈川県川神市のある民家の一室にて、首つり自殺をした少女の遺体が今朝ごろ発見された事が解りました。少女の部屋には遺書が残されており、いじめを苦に自殺したと思われます。その少女は中学二年の欅美奈さんと言って、近隣の中学に通っていた事から警察は学校側に自殺の事実があったかどうかの確認と調査を進めているとの事です。――――それでは次のニュースです』
今ではほぼ毎日の様に日本の何処かで起きている、世知辛い事象がまるで大した事じゃない様に流れるのだった。
−Interlude−
葵紋病院の特別な病室の一室で、藤村組の昼食時にテレビで流れていたニュースを天谷ヒカルは見てい
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