7話
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「で、援軍であった御坂くんはすでに倒れてしまったわけだが、君はどうするのかね?」
倒れた御坂に一瞥もくれず、八幡にそう問いかけた。
「.....」
「おや、だんまりか。なら、あまり暴れないでくれよ。君からは聞き出すことがあるのであまり手荒な真似はしたくない。」
「フッ」
八幡が突然笑ったのだ。それも楽しそうな笑みではない。不気味で、禍々しくて、底が見えないような悪魔のような笑みだった。
「何がおかしい?」
八幡が自分のことを知っていると見ている木山には、それがどうも少しばかりではあるが琴線に触れたようだ。
「いや、何...とどめを刺さないなんて、やっぱり甘いなと思っただけだ。先生」
「君がその名で呼ぶんじゃない!!!!!それに私はーーーー」
木山の発言は途中で途切れる。木山は予想だにしなかっただろう。なぜなら倒したと思っていた御坂が木山の背中に抱きついていたからだ。
「なっ!?死角だったはずだぞ!!!」
そう、確かにあれは死角からの攻撃だったはずなのだ。それも完璧なぐらいの。だが、それも超能力者である御坂には通じなかった。
「私の体からは微弱な電磁波が流れてるのよ!!つまり、私に死角はないってことよ!!!」
「いくら避雷針とか作れても、あいつってわけじゃないんだから!!さすがに!!ゼロ距離じゃ!!!防げないでしょ !!!」
直後紫電が飛び交い、轟音が辺りに鳴り響いた。
「ぐあああああああああああっっ!!!!」
もちろん手加減しているが、人間が食らって無事で済むような威力にはしていない。紫電が止まった瞬間木山は地に膝をついた。だが、どうしてだろうか、攻撃を食らった木山だけでなく、御坂までもが足取りがおかしくなるなんて。もちろん攻撃を食らったというわけではない。いや、ある種の精神攻撃のようなものだったのだろうか?
(これは、木山の過去!!?)
そこには、木山の記憶があった。先生と呼ばれ、いたずらされる過去。たくさんの生徒に取り囲まれ楽しそうに笑う過去。そして、研究によって血だらけになる生徒達を見て、放心する過去。それらを走馬灯のような感覚で、御坂は一気に見たのだ。
御坂の様子がおかしいことは、木山にも感じられた。手加減されていたのだろう。まだ思考はまわる。何が起こった?そう考えて、1つの結論に至った。それは、一万の脳を共有する幻想御手と御坂美琴という能力者があってこそのものであった。
「まさか...見られたのか...!?」
「これって...」
「ククッ...本当に見られたみたいだな.....あまり人に見られたくないものだったのだが、それも仕方ない。」
落ち着きを取り戻したが木山はまだダメージが残っているのか立ち上
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ