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011「妖精さん、女装して豚を誑かす」
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恐ろしい子っ……!』
ドカァーン!
「「ぶびっー!?」」」
3匹の豚人間が、爆発した破片手榴弾の餌食となり、体がズタズタに引き裂かれ、重傷を負う。
こうなったら、もう助からない。
出血多量や、ほかの病気を発症して死ぬだけだ。
『爆撃妖精さんだ』
『ちょwwwwwwこいつらの数が激減する兵器使うなよwwww』
『こいつらの数が激減したら、オッパイ党に攻め込む兵力が減るぞwww』
「いや……怒らせるなら、爆弾の方が良いだろ。
手榴弾安いし、音大きいし。
広範囲攻撃だから、拳銃と違って、当たりやすいし」
『は、反論された……』
『妖精さんが反抗期になった……?』
こうしている間にも、爆音で異変に気が付いた豚人間達が、次々と洞窟から出てきた。
どれも肥え太っているが、その中で目立つ体格の豚人間がいる。
身長2m。体重200キロはありそうなデブだ。シルバーが得た情報に拠れば、この豚人間がペロペロ党のボス『ペロペロ族長』な事は間違いない。
ペロペロ族長の目の前に、死体が三つ転がっているが、この豚は、それを無視して――
「ブヒィー!たまらん美少女ブヒィー!美しいブヒィー!
俺の子供を孕んでほしいブヒィー!」
「妖精娘とか最高ブヒィー!」
「こっちに降りてくるブヒィー!ペロペロ優しく舐めてあげるブヒィー!」
空を飛んでいる妖精さんばっかり見ていた。
『ちょwwwwwお前ら、仲間殺されたのにwwww』
『あいつら死に損かwwwww』
『死体を無視すんなwwwww』
『ひでぇwwwww命が安いwww』
「……もうやだ、この豚。
普通、仲間を殺されて怒る所だろ?
繁殖する事しか考えてないじゃないか!」
『減った分だけ増やせば良いんです』
『しかし、男の娘に子種を出しても、子供は増えない現実』
豚人間達は、次々と洞窟から出てくる。
百匹以上の豚顔が、顔を揃えて叫ぶ姿は、見苦しいにも程があった。
「こっちに降りてくるぶひぃー!ちっぱいでも、平等に愛する紳士の集団ブヒィィィ!
おじさんがペロペロして愛してあげるぶひぃー!」
「さっきの音はなんだったブヒィ?」
「そんな事はどうでも良いブヒィ!
今は、妖精娘をペロペロする事が大切ブヒィ!」
『なんという下半身に正直な奴ら』
『妖精さんが、絶世の美少女に見えている件』
『さぁ、妖精さん。作戦通りに事を進めるのです』
シルバーは、ここに来た目的を忘れそうになったが、何とか思い出した。
地上にいる豚人間どもを激怒させて、オッパイ党に攻め込ませる必要があるのだ。
だから、可能な限り、オッパイ党にその怒りを向けさせる必要がある。
(大丈夫だ、俺が頑張って演技すれば、作戦は成功する。
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